
犬に玉ねぎは厳禁!食べたらどうなる?どうすればいい?【獣医師監修】
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鮭やサーモンは健康な犬が食べてもよい魚のひとつです。ただし、鮭を与えることで健康を害さないようにするには、守るべき注意点がいくつかあります。今回は、秋においしい鮭の愛犬との楽しみ方についてです。
秋においしい鮭やサーモン。塩焼きなどで楽しむことの多いいわゆる「鮭」は、サケ科サケ属のサケ(もしくはシロザケ)という魚です。一方、お寿司などでなじみのある「サーモン」は、サケ科タイヘイヨウサケ属のニジマスという魚で、実は鮭とは別の生き物。とはいえ、鮭・サーモンともに良質な栄養源でもあり、健康な犬が食べても問題ない魚。ドッグフードの原料として使われていることもあります。
甘みや脂などの効果で嗜好性の高い鮭は、愛犬のごはんとしてドッグフードに混ぜると喜んで食べることが多いでしょう。また、鮭には愛犬の健康をサポートする栄養素が豊富に含まれています。必須アミノ酸がバランス良く含まれた良質なたんぱく質や、健康維持に大きな役割を果たす脂肪酸であるEPAやDHAも多く含まれます。
鮭は手作り食の材料としても人気の食材です。ただし、毎日の主食を手作り食だけでまかなうのは、きわめて難しいもの。犬に必要な栄養とそのバランス、各食材に含まれる栄養素についての詳細で専門的な知識が必要です。全体的な栄養バランスは「総合栄養食」と記載のあるドッグフードを用いるのが安心でお手軽。健康によいからといって、鮭を主食にするようなことはしないでください。
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鮭を愛犬に食べさせる一番の方法は、何の味付けもせずに焼く、茹でる、蒸すなどの基本調理で加熱して冷まし、身を細かくほぐして少量をドッグフードのトッピングにすること。とてもお手軽な方法で、愛犬も喜んでくれますよ。
ただし、鮭ばかりを食べて、主食のドッグフードが必要量食べられなくなる…なんてことのないようにご注意を。
トッピングとはいえ、毎日鮭を与え続けることはおすすめできません。毎日何かをトッピングしたいのであれば、いくつかの食材をローテーションする方がよいでしょう。
食物へのアレルギーの犬の場合は、鮭を与える前に必ずかかりつけの獣医師に相談するようにしてくださいね。
鮭のピンク色の身の部分はもちろん、鮭の皮も犬に食べさせてOKです。しっかり焼いてパリパリの食感にし、小さく刻めば、フードのトッピングに使えますよ。
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犬に鮭を与えるときは、必ず調味していない新鮮な生鮭を購入して調理してください。塩鮭やみりん焼き、みそ漬けなどの調味されたものはNGです。
塩分の取りすぎは、心臓や血管、腎臓をはじめ、体に非常に大きな負担がかかります。特に、心臓疾患や腎臓疾患にかかっている犬の場合は、命に係わることも。良質なドッグフードを主食にしているのであれば、すでに愛犬にとって必要十分な量の塩分が含まれていることをお忘れなく。
鮭を生のままで犬に食べさせると、寄生虫感染のリスクがあります。また、脂肪分が多い鮭やサーモンの場合だと嘔吐や下痢の原因になることも。
愛犬には、必ず中心部まで確実に加熱した鮭を食べさせるようにしてください。
鮭の身を犬に与えるときには、骨をしっかり取り除くことも忘れてはいけません。
おいしいにおいに興奮した犬が、切り身の魚を丸飲みしてしまうようなことがあると大変危険。骨が口の中や喉、食道、胃の粘膜を傷つけたり、どこかに刺さってしまったりしてしまうおそれがあります。場合によっては、刺さった骨を取り除くために全身麻酔下で手術を行うことになるかもしれません。
愛犬に鮭を与える前には、飼い主さんがしっかり身をほぐして、埋もれている小骨を取り除きましょう。与える直前にも、あらためて骨が混ざっていないかを十分に確認することをおすすめします。
鮭といえば生鮭や味付けされた鮭以外に、人間用の鮭フレークや「とば」と呼ばれるおつまみなどに加工された食品がたくさんありますよね。人間用の鮭の加工品は基本的に犬にはNGです。塩分や油分の過剰摂取につながります。また、乾燥させたタイプの加工品の場合は、非常に硬いため、のどや食道に詰まらせてしまうおそれもあり、極めて危険です。
例外として、調味されていない水煮であれば、少量食べさせることはできます。しかし、似たような見た目でも、調味されているものやオイル漬けの鮭はNGです。愛犬に与える前に十分に確認するようにしてください。
犬に鮭の加工品を与えたい場合には、「犬用」に作られたものを選ぶのが安心です。ただし、たくさん与えることや習慣的に与えることはおすすめできません。ごくたまに、ごほうびおやつとして、フードの上にトッピングしてあげる程度にとどめておきましょう。
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私たち人間が秋に楽しむ鮭は、犬にとってもおいしく体に嬉しい食材。食べすぎて栄養が偏ってしまうことがないように、また、骨などで健康を害することがないように十分気を付けながら、楽しむようにしてくださいね。
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こいぬすてっぷに所属している獣医師チーム。臨床経験が豊富な獣医師により構成されています。獣医療の知識や経験を生かし、子犬育て、しつけに関わる正しい知識をわかりやすくお届けしていきます。
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