
犬の飛びつきをやめさせる方法【獣医師監修】
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犬の食糞は珍しいことではありません。特に子犬の場合、食糞は多くの場合が子犬ならではの自然な行動で、特別問題のある行動ではありません。一方、成犬の食糞は、体の病気や精神的な問題が隠れている可能性を考えておく必要があります。今回は犬の食糞でよくある理由と対策をご紹介します。
子犬で多い食糞の理由が好奇心。
子犬にとっては、身の回りのあらゆることが新鮮で刺激的。お勉強の材料になるのです。人間の赤ちゃんがなんでも触って確認するのとするのと同じで、子犬はなんでも口に入れて「これは何?」と確認します。ですから、強い匂いのするうんちを口にすることは、子犬ならではの自然な行動なのです。
好奇心からくる子犬の食糞は、何が何でも早い時期にやめさせるべき行動とも言い切れません。子犬にとって大事な学習の機会を奪うことにもつながるからです。健康な子犬の好奇心による食糞であれば、通常、成長に伴っておさまります。気づいたら、うんちに興味を持たなくなっていた、ということがほとんどですから、神経質になりすぎずにおおらかな気持ちでいてあげましょう。
とはいえ、愛犬が食糞する姿を見るのは気持ちのいいことではありませんよね。食糞させないように、うんちをしたらその場ですぐ片付けて食べる機会を与えないようにしましょう。においをかいでいる時はそっと見守り、タイミングを見てささっと片付けます。お気に入りのおもちゃやフードで気をひかせている間にこっそり片付けるのもよい方法です。
うんちを口に入れてモグモグしているところを発見しても、叱りつけたり、無理やり手をつっこんで吐かせようとしたりはしないでください。大げさな反応はせず、何事もなかったように片づけてくださいね。
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特に子犬では、排便後にうんちをコロコロさせて遊んでいる中で食糞するケースが多々あります。
飼い主さんが、うんちで遊ぶ犬をみて「こらー」などと言いながら近づいたり手を出したりすると、「とられたくない!」と思った犬がうんちを口に入れて飲み込もうとするかもしれません。
また、飼い主さんの「こらー」という声を犬がかまってもらっている、と感じることも。飼い主さんの反応が、うんちで遊んだり食糞したりすることへの報酬になっているのです。そうすると、食糞が収まるどころか、ますますうんちが大好きになってしまうでしょう。
うんちで遊ぶことよりも犬にとって楽しいことがあるとわかれば、うんちで遊んだり食糞したりすることはなくなります。排泄後は「上手にトイレできたね」と言ってできるだけすぐ片付けるようにしましょう。犬がうんちで遊ぼうとしていたら、お気に入りのおもちゃのほうに誘導しつつ、こっそり片付けてしまってください。
うんちではなく、きちんとおもちゃで遊んでいるときに「それいいね!」とポジティブな声掛けをするのも効果的です。
食事の量や質に問題があると、空腹感から食糞をすることがあります。これは、子犬でよくあるパターンの食糞ですが、成犬にも起こりえます。
非常によくあるのが、子犬が成長しているにもかかわらず食事量を増やしていない、というケースです。子犬の成長はあっという間。こめめな体重測定とフードの量の確認することをおすすめします。また、子犬の食糞に気づいたら、あらためて子犬の月齢や体重にあった量、質の食事を与えているかを確認を。
もちろん成犬の場合であっても、犬の体重やライフステージに対して、食事の種類や量が本当に適正かどうか、フードは愛犬にあった良質なものか、必ず見直しをしてください。
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食事の量が多すぎたり、フードが体に合っていなかったりすることで食糞するパターンもあります。多くの場合、食べたものの一部が未消化のままうんちとして排出されるため、うんちに食事のにおいが残っているからだと考えられます。
食事の量が多すぎたり、フードの種類があっていなかったりする場合は、消化不良を起こして軟便になるケースが多いでしょう。フードの量や種類の見直しをおすすめします。
もちろん、食糞だけでなく、軟便が続いたり下痢になったり、その他の体調不良が見られたり、といった場合は、できるだけはやく動物病院へ。
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散歩が足りない、遊びが足りない、留守番が多く寂しくて怖い…といったようなことが原因となる食糞もあります。犬が自分のしたいことを十分に叶えてもらえていなかったり、大きな不安を抱えていたりすると、そのはけ口として食糞することがあるようです。
こういったタイプの食糞は、「ストレス」と一言で片づけるのではなく、必ず愛犬にとって何が足りていないのか、何が不安の原因なのかを考えるようにしてください。散歩の時間を増やす、体を使った遊びや頭を使った遊びをバランスよく行う、愛犬とじっくり過ごす時間を積極的に作るなどして、愛犬の心と体を満たしてあげると、うそのように食糞がおさまるケースも多々あります。
難しいのが留守番中の食糞。留守番中は思い切り運動させることができないですし、すぐにうんちを片付けることもできませんよね。そんなときは、留守番中の食事をコングなどの知育玩具に詰めて与えてみるのが一つの手。頭を使った遊びを楽しむことができるうえ、ごはんを食べるのに時間を費やすことができるからです。試行錯誤しているうちに時間が経過し、残りの時間を眠って過ごすことができれば、食糞しないですむかもしれません。場合によっては、不安なく留守番できるようになるための練習を丁寧に行えるとよいでしょう。
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犬は病気の症状のひとつとして食糞することがあります。特に成犬の食糞では、身体的、精神的に何らかの問題があることがあるので要注意。もちろん子犬の場合も、食糞が収まらない時には健康上の問題がある可能性もありますのでご注意を。
犬が食糞する病気のひとつが消化管寄生虫への感染。寄生虫感染により栄養不足となり、不足した栄養を補おうとしているとされています。そのほか、食欲が異常に亢進して食糞したり、投与されている薬の副作用により本来の食べ物以外のものを口にしたがる「異嗜」とよばれる状態になったりする病気もあります。
食糞の原因を探り、対策してもおさまらないようならば、早めに動物病院に相談を。
特に、食事をきちんととっているのに痩せてきている、食欲にムラがあるなど、何かしら体調に異常がある場合は早めに動物病院へ。また、はっきりした健康上の問題が見つけられない場合でも、食糞が続くのであれば早めの受診をおすすめします。元気はあるのに病院に行ってもいいの?という心配は無用です。
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犬の食糞はいやがらせではありません。 好奇心のような子犬ならではの理由で食糞しているのであれば、時間が解決してくれることがほとんど。しかも、健康な犬であれば、自分のうんちを食べることが健康上の問題を招くことはまずないでしょう。頭ごなしに叱るのではなく、食糞する理由を考えたうえで対応してあげましょう。
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こいぬすてっぷに所属している獣医師チーム。臨床経験が豊富な獣医師により構成されています。獣医療の知識や経験を生かし、子犬育て、しつけに関わる正しい知識をわかりやすくお届けしていきます。
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