
ブラッシングが嫌いな犬のための練習方法【獣医師監修】
ブラッシングが嫌いな犬には、無理やりブラッシングをして慣れさせようとするのではなく、段階を踏んで練習しなおすことが必要で…
子犬のシャンプーは、いつからOKなのでしょうか。トリミングサロンに連れていけるのはいつからでしょう。子犬がシャンプー嫌いにならないためには最初が肝心です。今回は、子犬のはじめてのシャンプーについてです。
多くの方が子犬を自宅に迎える2-3か月齢以降であれば、体の部分的なシャンプーをはじめていってOKです。理想的には、自宅の生活環境に慣れて、体の色々な部位を触られることに抵抗がなくなってからスタートできるといいですね 。
子犬がシャンプーされることを受け入れられるか、シャンプーやシャワーを怖がらないかどうかは、子犬の個性や性格によって異なります。また、スムーズに子犬のシャンプーを進めるためには、飼い主さん自身の慣れも必要です。
一度でもシャンプーで怖い思いをすると、それ以降のシャンプーを嫌がるようになってしまうこともあります。 シャンプーが嫌いな子犬にならないように、子犬も飼い主さんも少しずつ練習重ねていきましょう。
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2-3か月くらいから、自宅でシャンプーをはじめてもOKではありますが、最初から全身をしっかり濡らして洗うような本格的なシャンプーをするのは避けたほうがよいでしょう。
この頃の子犬はまだまだ体も小さく、体力も十分ではありません。また、シャワー、シャンプー、ドライヤーとはじめての経験を一気にさせてしまうと、子犬が恐怖感を持つおそれもあります。
はじめてのシャンプーは、汚れた足だけ、お尻まわりだけ、といったような、体の一部分だけの部分シャンプーからはじめるのがおススメ。少しずつ経験を積んでいきましょう。
部分シャンプーができると、子犬が下痢をしてしまった時や、外出して足だけが汚れた時なども、自宅ですぐにきれいにすることができてとても助かります。ぜひマスターしておきましょう。
さらに、自宅で少しずつ子犬の体を部分シャンプーすることは、全身シャンプーを行う前のとてもよい練習になります。もう少し成長した子犬や成犬であっても、全身シャンプーに抵抗がある場合は、自宅での部分シャンプーから練習することをお勧めします。
ここで気を付けたいのが、体を触られることや抱っこが苦手な子犬の場合。特に、汚れがちな足先やお尻回りは、触られるのが苦手な子犬も多い部位です。子犬が触られることを嫌がる場合には、2-3カ月齢を過ぎていたとしても、無理やりシャンプーすることはおすすめできません。子犬にトラウマを与えないためにも、体の色々な部分を触る練習をしっかり重ね、触られることに慣れてからシャンプーをしたほうがいいでしょう。
とはいえ、汚れてしまってきれいにしたい、という時もあると思います。そんな時は、お気に入りのおもちゃやおやつに夢中になっている間に、濡らしたタオルや水のいらないシャンプーなどできれいに拭いてあげましょう。もちろん、拭いている最中も、しっかりと子犬を褒めてあげます。だんだんと、体を触られることへの抵抗感がなくなってきて、シャンプーもできるようになるはずですよ。
ご自宅で全身をシャンプーがしやすくなる時期のひとつの目安は、子犬のワクチンプログラムが完了する生後4か月くらい。部分シャンプーをマスターしたら、子犬の全身シャンプーにチャレンジしてみてもよいでしょう。
このころになれば、子犬の骨格はずいぶんしっかりしてきているはずですが、シャンプー中は子犬が思わぬ動きをすることも。また、シャンプーの泡で滑りやすくもなっています。事故には十分気を付けてください。
トリミングサロンでシャンプーするには、必ず3回のワクチンプログラムが完了している必要があります。一般的に、ワクチンが完了してから、効果が十分に得られるまでには数日が必要です。ですから、トリミングサロンでのシャンプーが可能となるのは3度目のワクチンを接種して1週間以上が経過した頃です。
トリミングサロンでのシャンプーには、ワクチンプログラムが完了したことを示す証明書が必要になりますので、忘れないようにしましょう。
自宅での全身シャンプーに不安がある場合、はじめての全身シャンプーをトリミングサロンでプロのトリマーにお願いするのもひとつの方法です。自宅でシャンプーをする際のアドバイスを受けることもできますよ。
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子犬のシャンプーがいつからできるかわかったら、ぜひ全身シャンプーのデビューに向けた準備に取り掛かりましょう。子犬が体の色々な場所を触られることや、シャンプー、シャワーなどに対する警戒心や恐怖心を持たないように、普段の生活の中で少しずつ経験をさせておくことをおすすめします。
子犬にシャンプーをする前に、シャワーに慣れておくことは大切です。お風呂場に入る練習もしておけるといいですね。
時々、子犬にお風呂場で水を流している音を聞かせてみましょう。また、足元の濡れたお風呂場に入る経験もおすすめです。子犬を怖がらせないように、楽しい雰囲気で。
子犬が不安そうなら、優しく子犬の名前を呼び掛けたり、撫でてあげたり、少量のおやつを与えたりしながら、怖くないよと教えてあげましょう。子犬が嫌がるようならば無理はせず、別の日にチャレンジしてください。
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シャンプーを始める前に、体のいろいろな部分に触れられることが大好きになっておくことも大切です。おやつを食べさせたり、優しく褒めたりしながら、少しずつ、顔周りや足先まで触れるように練習してください。
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部分シャンプーは、全身シャンプーの前の良い練習です。フワフワの泡を用意して、痛い思い、怖い思いをさせないで、優しくマッサージするように洗ってあげましょう。シャワーは直接かけるのではなく、飼い主が手ですくったぬるま湯をかけて、足元だけ濡らしたり、お尻だけ洗ったりしてあげてください。
きれいになったら、タオルを何枚か使ってしっかり拭き、タオルだけで乾ききらないようならばドライヤーで乾かしてあげましょう。余裕があれば、保湿をしたり、ブラシやコームをかけたりもいいですね。よくばって一度に色々洗おうとせず、できるところから徐々にシャンプーをすすめていくことがポイントです。
シャンプーが上手にできたら、子犬を存分に誉めてあげてくださいね。部分シャンプーであっても、シャンプーは体力を消耗します。シャンプーが終わったら子犬をゆっくりと休ませてあげるようにしてください。
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子犬のシャンプーがいつからできるか…。それは「子犬の体格がしっかりして、シャンプーを怖がらずに受け入れる準備ができたら」です。シャンプーデビューの前から、体を触られることやお風呂場、シャワーなどに慣れておきましょう。優しく声をかけ、ご褒美をあげながら、子犬に「シャンプーは楽しい!」と理解してもらうことが大切ですよ。
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こいぬすてっぷに所属している獣医師チーム。臨床経験が豊富な獣医師により構成されています。獣医療の知識や経験を生かし、子犬育て、しつけに関わる正しい知識をわかりやすくお届けしていきます。
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