
犬の「おすわり」はいつから教える?【獣医師監修】
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犬がメガネを噛むことは、飼い主が困るだけでなく、壊れたメガネから出た鋭い部品や細かい部品がケガや誤飲につながることもあり、大変危険です。今回は、犬がメガネを噛むときにとるべき対応についてご紹介します。
犬がメガネを噛むのを見つけたら、まずは犬がメガネを自ら離すように導いてあげる必要があります。おおげさな反応や犬を怖がらせるような反応は不要です。あくまでも、自然にさりげない調子で対応しましょう。
あらかじめ「ちょうだい」をしっかりと練習できている犬であれば、「ちょうだい」の合図で、自ら噛んでいるメガネを離してもらいます。
ところが、噛んでいるメガネが犬にとって魅力的であればあるほど、メガネを口から離すのは難しくなってしまいます。そんな場合や、まだ「ちょうだい」をマスターしていない犬の場合は、「ちょうだい」の練習と同様に、「ちょうだい」と言いながら大好物のフードやおやつを口元に近づけてください。犬が口をあけたら、そのままおやつやフードを与え、夢中になっている隙に素早くメガネを片づけてください。
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「ちょうだい」がうまくいかない場合や、「渡さないぞ!」とメガネを守って犬がうなる場合は、少し離れたところから楽しげな声を聞かせるなどして、犬の興味がメガネからそれるようにしてみてください。
犬が飼い主さんのところに来たら、メガネからできるだけ離れた場所で好物の食べ物を与えておき、その間にメガネを回収します。メガネを噛んでいた部屋とは別の部屋に誘導するなどして、メガネを回収していることに気づかせないようにできるといいですね。
メガネを噛む犬を見たときに、おおげさな反応を見せたり、無理やり取り返そうとしたりするのはNGです。飼い主がムキになればなるほど、「取られたくない!」という犬の気持ちは強くなります。犬は手に入れた宝物を丸のみしようとたり、攻撃的になったりするおそれがあり、大変危険です。
メガネを噛む犬を見つけたときに、あわてて「だめー!」「待ってー!」と愛犬を追いかけまわすことはしないでください。
おそらく、まずは駆け寄ってきた飼い主を見て、犬は「遊んでもらえる!」と思い、楽しくなって逃げ回ることになるでしょう。もしくは、飼い主があわてて追いかけてきたのを見て、「宝物を奪われるのはいや!」とばかりに、噛んでいたメガネをさらに力いっぱい噛んだり、丸のみしようとしたりするかもしれません。
そして、追い詰められた犬は、「絶対とられたくない!」と守ろうとするあまりに、飼い主に噛みつくかもしれません。
犬を叱りつけて、無理やり噛んでいるメガネを奪い返すこともしてはいけません。理由はいくつもあります。
そもそも、犬がメガネを噛んだのは犬の届く場所にメガネがあったから。届く場所にあったメガネを噛む犬を叱りつけることは、フェアではありません。体罰などもってのほかです。
また、無理やりメガネを取り返そうとすると、「とられたくない!」と思った犬が、あわててメガネやその部品を飲み込もうとする可能性があります。また、「もっとしっかりくわえなきゃ」とくわえなおそうとした拍子に飼い主の手を一緒に噛むおそれもあります。
さらに危険なことには、「奪われたくない!」と思った犬が、飼い主を威嚇したり、攻撃して激しく噛みつくようになることもあるのです。「『とられたくない!』の気持ちから飼い主に噛みつく」、という行動がきっかけで「噛みつく」「うなる」といった攻撃行動がエスカレートしていくケースがあります。すでに攻撃行動が激しく、愛犬のことを怖いと感じたり、怪我をする危険があったりする場合は、無理はせずに動物病院に相談することをおすすめします。
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犬が噛んでいたメガネを回収できたら、まずは犬が飲み込んでしまった部品がないかの確認を。すでに誤食したものがあるならば動物病院への相談が必要です。食べたものが何であったとしても、すでに飲み込んでいる場合には、家庭でできる治療法はありません。
万一、犬の様子がいつもと違うと感じたら、躊躇せずに動物病院へ。残骸があるなら、それも持参してください。家で嘔吐した場合には、吐いたものももって受診することをおすすめします。
メガネは、飼い主にとって「食べてはいけないもの」であっても、犬にとっては自分で手に入れた宝物。「メガネを噛むことが楽しかった」という経験が繰り返されているうちは、いくら言って聞かせてもメガネを噛む癖はなおりません。犬の届くところにメガネを置かないことを徹底したうえで、遊びや運動でストレス発散し、存分に噛めるおもちゃを与えて噛みたい気持ちを満たしましょう。メガネを噛むような状況を意識して避け続けることが、何よりの対策となります。
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東京大学農学部 獣医学専修を卒業後、大阪の高度獣医二次診療病院に勤務の後、渡米しミシガン州立大学、カリフォルニア大学 ディビス校にて、整形外科・再生医療の研究などに携わる。帰国後は、アメリカでの経験を活かし、神奈川県大和市にある山口獣医科病院の院長として、より良い地域医療の普及に邁進中。
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