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留守番中の犬の熱中症対策で気を付けたいポイントをご紹介します。
留守中に犬が自由に好きなだけ水が飲めるようにしておくことは熱中症対策の基本。水は複数個所にわけて設置しておきましょう。もちろん、直射日光が当たらない場所を選んでください。
もうひとつ大事なことは、倒れにくく、こぼしにくい形状の食器を用意することです。留守番の間、遊んだり、歩き回ったりしている時に食器を蹴飛ばして水をこぼしたり、時には食器ごとひっくり返したりすることがあるからです。
水のみ用の食器には、底に滑り止めのゴムがついているものや、サークルに固定できるものなど、様々なタイプのものがあります。愛犬の顔の形や体格を考慮して、飲みやすく、こぼしにくいものを選んでください。
犬の留守番中の熱中症対策としてエアコンは非常に効果的。ただし、省エネ機能として人感センサーが搭載されているエアコンの場合は、センサーの感度や犬の行動範囲を確認のうえ、犬の留守番中に電源が切れないようにしておかなくてはなりません。
これは、センサーの感度や犬のサイズ、犬の行動範囲によって、留守番中にセンサーが犬の存在を感知できずにエアコンの電源が自動的にオフとなる可能性があるからです。すると、部屋は蒸し風呂状態となり、犬が熱中症を起こす危険があります。
「外出前に扇風機をかけておいたから大丈夫」と考えるのは、とても危険です。 扇風機や送風機能だけでは、留守番中の犬の熱中症対策として適切ではありません。
犬は人のようにたくさんの汗をかくことがないので、汗が体の表面から蒸発するときに体の熱を奪って体温を下げる仕組みを利用できないためです。生ぬるい風にいくらあたったところで、犬の体温は下がらないと考えておきましょう。
ただし、扇風機やサーキュレーターは、エアコンで冷却した風を室内に循環させるのには効果的。留守番中の犬の熱中症対策として使用するのであれば、必ずエアコンと併用してください。
目の届かない留守番中の熱中症対策として、ジェルタイプの保冷剤は不向きです。これは、留守番中に犬が保冷剤をかじったり、踏んだり、爪でひっかいたりしているうちに、破れて保冷剤の中身がでることがあるからです。
保冷剤の中には、「エチレングリコール」という物質が含まれることがあります。エチレングリコールはほんのり甘みがあるため、犬が好んで舐めてしまいがち。これは極めて危険です。速やかに緊急処置を行わなければ死亡することもある危険な中毒を起こします。
たしかに最近では、危険なエチレングリコールを含む保冷剤は減ってきてはいます。とはいえ、エチレングリコールを含まなかったとしても、漏れだしたジェルを食べることで健康被害を起こす可能性がないとはいえません。
留守番中の犬の熱中症対策としては、水を入れて凍らせたペットボトルで代用する方が安全性は高いでしょう。もしくは、アルミ製や大理石素材の涼感マットのように、犬が破壊する心配のより少ないグッズを取り入れるとよいでしょう。ただし、こういったグッズは、常に日陰となる涼しい場所に置いてこそ効果的ですので設置場所にはご注意を。
犬に留守番をさせるときには、季節や時間帯によって太陽の向きが変わることを考えて熱中症対策をしてください。いつのまにか直射日光がサークルにあたってとても暑くなっていた、ということは起こりがちです。遮光カーテンやすだれを利用して、しっかりと対策を。
当然、きちんと対策するには、犬の過ごす環境が各時間帯にどのような状態になっているのかを知っておく必要があります。定期的に愛犬が過ごす環境を細かくチェックしましょう。
留守番中の犬の熱中症対策は、いくつも組み合わせておくことをおすすめします。
特にエアコンを使用する季節になると、エアコンを付けているからと油断してしまいがち。ところが、センサーの不具合や落雷による停電でエアコンの電源が切れ、室内が非常に蒸し暑くなることも考えられます。
エアコンだけに頼るのではなく、ペットボトルに入れた水を凍らせてタオルを巻いておく、水を何か所も用意するなどのいくつかの対策を習慣にしておきましょう。
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こいぬすてっぷに所属している獣医師チーム。臨床経験が豊富な獣医師により構成されています。獣医療の知識や経験を生かし、子犬育て、しつけに関わる正しい知識をわかりやすくお届けしていきます。
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