
愛犬のお腹に赤み・ただれを発見…どうする?受診の目安は?【獣医師監修】
愛犬の皮膚に赤みがあったり、ただれているように見えると気になりますよね。特にお腹の部分は、赤みやただれを発見しやすい場所…
犬が肥満になることで起こる問題はいくつもあります。肥満は万病の元、などと言われるのを聞いたことのある方も多いでしょう。ここでは、犬の肥満によるリスクについていくつかご紹介します。
犬の肥満は、下のようなさまざまな病気との関連が報告されています。
肥満は、こうした病気の引き金になるだけでなく、病気を悪化させたり、治療を長引かせたりすする要因にもなります。
具体的な例としては、肥満によって関節に過度の負担がかかり続けることで関節軟骨のすり減りが進みやすくなり、変形性関節症を悪化させる要因となります。また、肥満はインスリン抵抗性に関与しているとされており、糖尿病のリスクをあげたり、治療を難しくしたりします。そのほか、肥満により皮膚がこすれやすくなって、皮膚炎を起こすようなこともあります。
上述したような病気と診断されるような症状が出る前の段階から、肥満は毎日、愛犬の体にさまざまな悪影響を及ぼし続けています。
これらの結果として、捻挫などのケガをしやすくなったり、熱中症を起こしやすくなったりもします。
しかも、肥満の体への負担が互いに影響しあって、どんどん事態を深刻にしてしまうことも少なくありません。たとえば、肥満で首の周りの脂肪が増えると、気道が圧迫され、呼吸困難を起こしやすくなります。ハアハアと体全体を使ってあえぐような呼吸をしているうえに、肥満のため体に熱がこもりやすい状態では、体温は一気にあがり、熱中症を起こします。当然このような状態は、命にかかわります。
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犬の肥満の問題は、病気やケガのリスクが高まることでだけではありません。病気やケガをした時の治療が難しくなるのです。
肥満は全身麻酔のリスクをあげることが分かっています。しかも、体に脂肪がたくさんついていることは手術の難易度を上げ、理想的な体格の犬に比べて手術に時間がかかってしまうケースも少なくありません。
犬の肥満における問題のひとつとして、飼い主が愛犬の肥満度をきちんと認識していないことがあるという点があります。上の表を参考に、愛犬の体を見て触って肥満度をチェックしてみてください。
ごくごく簡単にいうと、犬を上から見たときに腰のくびれがなければ、太りすぎ。背骨や肋骨が触れない場合も太りすぎです。
理想的とされる体格は、犬を真上から優しく触ったときに、わずかな皮下脂肪があり、肋骨や骨格にも簡単に触れることができ、適度な腰のくびれがある状態です。
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犬も肥満にはたくさんの健康上のリスクがあります。ですから肥満は、それ自体が病気であるととらえて、きちんと治療する必要があります。ケガをしたり、内臓機能に明らかな問題が起こったりする前に、しっかりと向き合って治療をしてあげましょう。愛犬が肥満かもと感じたら、正確な評価、他の病気の有無の確認、そしてダイエット計画作成のため、まずはかかりつけの動物病院で相談することを強くおすすめします。
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東京大学農学部 獣医学専修を卒業後、大阪の高度獣医二次診療病院に勤務の後、渡米しミシガン州立大学、カリフォルニア大学 ディビス校にて、整形外科・再生医療の研究などに携わる。帰国後は、アメリカでの経験を活かし、神奈川県大和市にある山口獣医科病院の院長として、より良い地域医療の普及に邁進中。
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