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愛犬がしきりに痒がる仕草をしていると心配になりますよね。犬が痒がる原因は非常にたくさんあります。人と同じで犬にとっても痒みはとてもつらいものです。愛犬が痒がる原因を知り、早く解決してあげましょう。 そこで、今回は「犬が痒がる仕草をする原因と対処法」をまとめました。 愛犬の痒がる様子が続くようなら、本記事を参考にしつつ、早めに動物病院を受診することをおすすめします。
犬が痒がる仕草をした時には、早くその原因を特定してあげたいですよね。ところが、原因を正確に特定することは非常に難しく、確定診断をくだすまでに時間がかかってしまうことも多々あるのです。
人と同じで犬にとってもかゆみは辛いもの。愛犬が痒がる仕草が数日以上続くときや、ひどい痒みがある時には、必ず早めに獣医師による診察を受けることをおすすめします。
とはいっても、愛犬にかゆがる様子が見られたときには、どんな原因があるのか気になるところですよね。
ここからは、犬に痒みを起こす原因となりやすいものをリスト形式でご紹介します。
犬が痒がる原因となる皮膚トラブルの代表は皮膚炎。皮膚で起こる炎症の原因はは感染やアレルギーから腫瘍にいたるまで様々です。
※アレルギーだけではない…ノミによる病害についてはこちらの記事で解説しています。
→ ノミが犬に寄生したら…病気や被害と対策のまとめ【獣医師監修】
※実は花粉症も犬の痒みの原因かも?!詳しくはこちらの記事をご覧ください。
→ 春に〇〇する犬は要注意!犬も花粉症になる?人との違いを解説!【獣医師監修】
毛が白色の犬や毛の薄い部分に起きる皮膚炎で、長時間日光に当たることで発症する。
表皮の細胞を結合している物質が免疫異常によって破壊されて起こる皮膚病(自己免疫疾患)。犬の鼻梁部や目や耳の周縁部、足の裏などに水ぶくれ、びらん、かさぶた、フケなどが出る。
皮膚で発生する腫瘍により炎症を起こすことで痒みを起こす。
実は皮膚の腫瘍の場合、「腫瘍」といっても、必ずしも「しこり」になるわけではありません。「おでき」のように見える場合もありますし、「なんとなく赤くなっている、痒がっている」といった状態の場合もあるのです。
外見だけで良性か悪性かの判断はできませんので必ず獣医師による診断を受けましょう。
皮膚の免疫力が低下したり、皮膚の細菌叢のバランスが変化したりすることで、痒みを伴う皮膚炎などのトラブルを起こしやすくなる病気がいくつかあります。
愛犬がひどい痒みを伴う皮膚炎を起こしている時や痒い皮膚炎を繰り返す時には、皮膚の問題だけでなく、内臓の病気などを抱えているケースもあるので注意が必要です。
犬が顔周りばかりをかゆがる時には、耳や目に病気がある場合もあります。
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生活の中に犬の皮膚に痒みを起こす原因がある場合もあります。
皮膚のトラブルがないにもかかわらず、ストレスによって犬が痒がるような仕草をすることがあるのをご存知ですか?
強い不安などのストレスを感じた犬が「体の一部をなめたり掻いたりし続ける」という行動をとることがあります。
あまりに長期にわたって激しく皮膚をなめたり搔いたりすることで、もともとはトラブルのなかった皮膚から出血したり化膿したりすることもあるほどです。
犬が体をしきりに掻くような仕草を見せるのに、動物病院で病気との診断がされない時には、何か愛犬にとって不安などのストレスとなる原因があるかもしれません。
愛犬との生活を一度見直してみましょう。掻く仕草をするきっかけがないか、決まった時間帯に掻いていないかを観察して、ストレスの原因となりそうなものがあるようならば、取り除いてあげましょう。
大きな不安などによって皮膚を搔いたり舐めたりする犬の場合、時には「行動診療科」による専門的な治療が必要になるケースもあります。皮膚に異常がないからといって放置せず、必ずきちんと治療を受けましょう。
※ほかにも色々…犬がストレスを感じたときにとる行動を知っておきましょう。
→ 犬のストレス、気づいていますか?サインを見抜き、上手に解消してあげよう!
最も大切なことは、痒がる愛犬を早めに動物病院へ連れて行くこと。
特に、痒みが数日以上続いている場合や、ひどい痒みがある場合はできるだけ早く受診を。一見皮膚に異常がなさそうに見える場合でも、痒がっているようなしぐさをしているようならば、受診するようにしてください。
犬が痒がる仕草をする原因をできるだけ早く特定し、適切に対応することで悪化を防ぐことが大切です。くれぐれも自己判断はしないこと。診断が遅れることで治療が長引いてしまったり、より重篤な症状を引き起こしてしまったりすることもよくあります。
※かかりつけの動物病院の大切さと選び方についてはこちらでご紹介しています。
→動物病院もう決めた?子犬のうちのかかりつけ選びが大事な理由と6つのチェックポイント
寝ていても痒みで起きてしまう、食事中や遊んでいる時にも思い出して掻く、といった場合には、かなり強い痒みを感じています。できるだけ早く動物病院を受診しましょう。
また、掻いたり舐めたりしすぎて傷ができてしまっている場合も、早めの受診をおすすめします。
一方、数回搔いたり舐めたりしただけで、あとはケロッとしている、忘れている、といった様子の時には、しばらく様子を見てもよいでしょう。
あまりに痒みがひどく、掻いたり舐めたりすることで傷ができてしまうような場合には、それ以上悪化させないようにしなくてはなりません。
エリザベスカラーが自宅にあれば装着したり、洋服を着せることで皮膚の痒い部分を保護したりしてあげたうえで受診しましょう。
痒がる犬の様子をよく観察し、受診の際には正確に伝えましょう。普段愛犬の様子をよく見ている飼い主さんからの情報は、愛犬が痒がる原因を正しく診断するために非常に重要です。
犬が痒がる部位を観察すると、脱毛やフケ、皮膚の赤み、湿疹、べたつき、においなどの気になる症状が現れていることがよくあります。
皮膚の様子は日によって変化していくことが多々あります。
できれば写真などで記録しておき、診察の際に獣医師に見せるようにすると、診断の助けになります。
※愛犬のフケの原因についてはこちらの記事でご解説しています。
→犬のフケの原因…病気のこともある?チェックすべき点は?【自宅でできる対策も】
※愛犬の脱毛も気になる…観察のポイントはこちらの記事で解説しています。
→ 【獣医師監修】犬の毛が抜ける…病気を見分ける5つのポイントと3つのおすすめケア
診察では、フケやにおいなどの様子も診断の参考になります。病院に行くためにきれいにしておかなきゃ…などと言ってシャンプーをする必要はありません。
多頭飼いをしている場合のように、痒がっている愛犬のほかに同居動物がいる場合、きちんと診断がつくまでの間は感染防止のために接触を避け、ブラシの共用も控えましょう。
犬のつらい痒みをできるだけ早く解消してあげ、痒みを繰り返さないためにも、一度生活習慣を見直しましょう。
まず、犬のノミ・マダニ対策を徹底しましょう。
犬に人間の食べ物を与えない、などの習慣も大切です。
そのほか、日頃から犬にブラッシングを行い、痒がる様子や皮膚の異常に早期に気づけるよう努めましょう。犬の体のすみずみまで観察できるように、日ごろから体中を触る練習をしておくこともとても大切なことですよ。
※ノミ・マダニ対策が必要な時期はいつ…?こちらの記事で解説しています。
→ ノミダニの予防が必要な時期はいつ?【獣医師監修】
※愛犬のグルーミングとその基本であるブラッシングについては、こちらの記事で解説しています。
→ 犬のグルーミングって何?方法は?【初心者さん向け基礎知識】
→ 【犬に優しいブラッシング】成功のための3つの秘訣と基本の方法
痒がっている愛犬の訴えを見逃さないために、犬が痒がる時にとる仕草をできるだけたくさん知っておきましょう。
これらを意識して愛犬の様子を見ると、「今まで気づいていなかったけど、本当は痒かったのかもしれない…」なんてことがあるかもしれません。愛犬のちょっとした変化にも気づいてあげられるようになりたいものです。
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【獣医師目線】必ず守って!愛犬と動物病院を受診する時の注意点
人と同じで犬にとっても長引く痒みはとても辛いこと。犬が痒がる仕草を見せた時には、できるだけ早く動物病院で原因を特定し、飼い主さんも一丸となって対処していきましょう!
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