
犬の毛が抜ける時、病気を見分ける4つのポイント【獣医師監修】
犬の毛が抜ける…そんなとき、その抜け毛が自然なことなのか、それとも病気なのか、見分ける目安となるポイントについてご紹介し…
愛犬の目についた目ヤニ。単なる汚れだと思ってそのままにしていませんか?犬の目ヤニにも問題のない目ヤニもあれば、病気で治療が必要な目ヤニもあります。時には大至急動物病院を受診したほうがいいケースも。また、目ヤニがついたままで放っておくと、ニオイの元になったり、お手入れがとても大変になってしまったりといった場合も…。言葉を話せない愛犬のため、目ヤニに気づいたらきちんとお手入れをして、愛犬の目のチェックもしっかりしてあげましょう。
目のまわりの汚れや目ヤニは放っておくと、カチカチに固まって目の周りの被毛にからまり、こびりついてしまいがち。こうなってしまうと、かたまった汚れや目ヤニをとるときに、愛犬に痛い思いをさせてしまうことになります。
一度痛い思いをしてしまうと、顔の周りを触られることを警戒するようになってしまい、次に目ヤニをとる時や、目や耳など顔回りの治療が必要なときも触られるのをいやがり、大変苦労することになってしまいます。ですから、愛犬の目ヤニや汚れに気づいたら、頑固な汚れになる前に、できるだけはやくふき取ってあげるようにするのが基本です。
水かぬるま湯を含ませたコットンを使って、やさしくそっとふき取ってあげましょう。いきなり正面から拭こうとすると嫌がることがほとんどです。優しくなでてあげながら、愛犬がリラックスしているタイミングで、できるだけコットンが視界に入らないように、眉間や頬からそっと近づけて拭いてあげるとよいでしょう。
静かに目ヤニをとらせてくれているようならば、目ヤニをとりながら優しく「いいこだね」と声がけを。目ヤニをとりおわったあとも、しっかり褒めてご褒美のおやつをあげたり、しばらく一緒に遊んであげたりしてくださいね。
ごしごしこすったり、引っ張ったりはNGです。また、かたまった状態の目ヤニをコームで無理やり引っ張ってとるのもNG。
少しかたいかな、と思ったときは、湿らせたコットンなどをしばらくあてて、目ヤニなどのよごれをふやかしてからとるとよいでしょう。嫌がらない愛犬であれば、少々時間をかけて目の周囲を温パックする方法も。湿らせたガーゼをやけどしない人肌程度に温めて、優しく瞼の上にのせ、少し待ってみて。がんこな目やにの汚れも驚くほどとれやすくなりますし、気持ちいいと感じてリラックスしてくれる犬も少なくないですよ。
ただし、目に異常がある場合には、必ずかかりつけの獣医師に相談のうえ行うようにしてくださいね。
愛犬の目ヤニに気づいたら、お手入れをすると同時に、目に異常がないかのチェックもしましょう。また、目ヤニが出ている場合も出ていない場合も、犬の目のチェックは毎日行っておくことをおすすめします。散歩中にごみが入ることも多いので、散歩から帰ったら目のチェックをすることを習慣にしておくのがおすすめです。
ここでは、目ヤニが出ているときの病気のチェックポイントをご紹介します。
目ヤニは、「眼脂」ともいわれ、目に入った埃などの異物や不要な細胞や老廃物などを除去するために作られるものです。目に目ヤニ以外の症状が見られず、寝起きに白や茶色っぽかったり灰色っぽかったりする目ヤニが少量出る程度であれば、異常な目ヤニではないでしょう。起きているときには涙によって流れてしまう汚れが、寝ている間にたまってしまってできた目ヤニだと考えられます。
目ヤニで気を付けなくてはならないのは次のような時です。
特に、こびりついて目が開かないほどの目ヤニが出る、拭いてもまたすぐに目ヤニが出る、といった場合には、目に何か異物が入ってしまっていたり、目の病気にかかっていたりといった原因が考えられます。できるだけ早く動物病院を受診しましょう。
多くの場合、異常な目ヤニの主な原因は、結膜や角膜、眼瞼(まぶた)などの炎症。目に入ってしまった異物や睫毛や被毛による刺激、感染をはじめとした様々な原因で結膜や角膜、眼瞼(まぶた)などの組織で炎症が起こり、目ヤニがたくさん出るようになるのです。
目ヤニの原因として、結膜や角膜、眼瞼の炎症などの病気が考えられるとおはなししましたが、中でも、外傷などにより角膜に傷がついてしまう「角膜潰瘍」と呼ばれる状態は深刻です。
治療が遅れると、治るまでにかなりの時間がかかったり、時には手術が必要になったりするケースがあるだけでなく、視力に問題が出てしまうことも。また、かなり強い痛みも伴いますので、可能な限り早く適切な治療をしてあげることが大切なのです。
といった場合には、早急に動物病院を受診することをおすすめします。
目ヤニが急に増えたり、異常な色の目ヤニが出たりするのは、何らかの目のトラブルのサインであることが少なくありません。愛犬の目を守るためにも、次のような点にしっかり注意してあげてください。
これらの症状は、いずれも目に何らかの異常があるサインです。早めの受診をおすすめします。
眼に異常があると、痛みやかゆみから、犬が目を搔こうとしたり、顔を壁や柱にこすりつけようとすることがあるかもしれません。しかし、搔こうとしてしまうと目に傷をつくってしまうなどで、状況が悪化してしまうことも少なくありません。
ご自宅にエリザベスカラーがある場合には、装着して受診することをおすすめします。ご自宅にエリザベスカラーがなければ、取り急ぎ、帯状にしたタオルを首に何重かまいて、エリザベスカラーのかわりにすることもできる場合も。このとき、必ず首とタオルの隙間に指が1本入る程度の隙間を作っておくようにしてください。また、体格によってはうまくいかないケースがあったり、愛犬が嫌がったりするケースもあります。装着することにこだわりすぎる必要はありませんので、早めに受診するようにしてください。
愛犬の目ヤニに気づいたら、決して放置はしないようにしてくださいね。きれいにお手入れしてあげること、目の健康を守ってあげることは飼い主の大事な役割でもあります。同時に、普段から顔回りのお手入れを受け入れられるように練習をしておくこともとても大事なこと。いざ目の病気になったときにはじめて触られるようでは、愛犬は顔や目の周りを触られることに強い抵抗をしめしてしまいます。毎日のお手入れや健康チェック、愛犬とのスキンシップを通して、愛犬が体中どこでも触られることができるように練習をしておくことをおすすめします。
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東京大学農学部 獣医学専修を卒業後、大阪の高度獣医二次診療病院に勤務の後、渡米しミシガン州立大学、カリフォルニア大学 ディビス校にて、整形外科・再生医療の研究などに携わる。帰国後は、アメリカでの経験を活かし、神奈川県大和市にある山口獣医科病院の院長として、より良い地域医療の普及に邁進中。
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