
犬の肥満によるリスクとは?【獣医師監修】
犬が肥満になることで起こる問題はいくつもあります。肥満は万病の元、などと言われるのを聞いたことのある方も多いでしょう。こ…
事故や愛犬の急な体調不良で緊急で動物病院を受診せざるを得ない状況はいつ起こるかわかりません。特に、夜間や年末年始など、かかりつけの動物病院と連絡がとれない時には、救急動物病院を受診する場合もあるでしょう。そのような緊急事態に少しでも落ち着いて対応できるように、救急動物病院を受診するときの流れや確認事項についてまとめました。
まずは、かかりつけの動物病院が夜間や年末年始の救急対応を行っているかを知っておきましょう。かかりつけの動物病院であれば、愛犬に関するこれまでのデータもありますし、飼い主さん自身も慣れているため、緊急時でも受診がしやすいでしょう。
ただし、年末年始やお盆の時期などは、普段と診療時間が異なっているケースがあります。いざという時にあわてないですむように、あらかじめ診療時間を確認しておくことをおきましょう。
かかりつけの動物病院の休診中であってもかかることのできる救急動物病院や24時間対応の動物病院が近隣にあるようならば、そちらも確認しておくことをおすすめします。その際は、深夜帯などでバスや電車が利用できない可能性も考えたうえで、病院までの移動手段と所要時間もチェックしておきましょう。
最近では24時間対応の救急動物病院が増えてきていますが、中には夜中の24時まで、午前3時まで、午前5時まで、などといった場合もあります。「夜もやってる病院」などといったあいまいな情報ではなく、診療時間は正確に調べておきましょう。
事故や愛犬の急な状態の変化が起こると、飼い主自身があわててしまいがち。でも、飼い主さんがパニックになってしまうと、それが愛犬に伝わり、愛犬も不安な気持ちになってしまい、暴れたり、いつもはさせてくれるようなケアをさせてくれなくなったりします。
まずは落ち着いて、愛犬の状態を把握し、できるだけ状態を悪化させないように努めましょう。
愛犬の状態が急変した、愛犬が事故にあった、そんな時、救急へ受診するまでの間に、飼い主さん自身で愛犬の状態を知るためのチェック項目をまとめました。
呼吸数や心拍数、体温については、ぜひ普段の愛犬の状態を知っておきましょう。
呼吸数は通常は1分あたり10~30回程度。安静時に1分間のお腹が上下する動きを数えて、記録しておきましょう。1分間じっとしていることが難しいようならば、15秒間の呼吸数を数えて4倍すればOKです。
また、心拍数は60~140回が目安。こちらも安静時に胸や足の付け根に手をあてて数えておきましょう。呼吸数と同様、15秒間数えて4倍すればOKです。
体温を自宅で測るのは少々難しいかもしれません。特にぐったりしている愛犬や体調の悪い愛犬の体温を計ろうと無理をすることは禁物です。
ワクチン接種などで動物病院を受診したときの体温を聞いて記録しておくことをおすすめします。また、普段から愛犬を抱っこしたときの温かさを覚えておくとよいでしょう。
舌や歯茎の色が白っぽかったり、青紫色っぽいなど、いつもと違う色の時は危険な状態です。こちらも、普段の色をよく見て覚えておいたり、写真に残しておいたりして比べてみましょう。
救急で動物病院を受診するときには、まずは必ず電話で連絡をとりましょう。
そうすることで、病院側も受け入れ準備をして待機することができますし、病院到着までの間に飼い主が愛犬のためにしてあげられる応急処置の指示を受けることができるためです。
ただし、動物を診察していない状態で、病院が答えられることには限りがあります。また、救急への受診が必要なほかの患者さんのためにも、電話は手短に。電話で愛犬についての相談を長時間することは、マナー違反となることを忘れないようにしてください。
また、夜間などに救急動物病院に電話をする際には、間違い電話とならないように十分に気を付けて電話をしましょう。
また、愛犬についての情報もできる限り正確に伝えましょう。
救急で動物病院に電話をして、必要なことを伝えたら、次の項目について、手短に病院に確認しておきましょう。
夜間などの救急動物病院の診療費は、日中の動物病院の診療費と比較して高額となってしまうことが少なくありません。これは、救急を受診した動物への応急処置に一定の費用がかかることにくわえて、時間帯が特殊であることや、これまでの検査データなどが病院にないために愛犬の状態を正確に把握するための各種の検査が必要になることなどが主な理由です。
「いつもの動物病院と比較して高額だ」とびっくりされる方もよくいらっしゃいますので、診療費の目安や、ペット保険に加入している場合は窓口精算が可能かどうかについてはあらかじめ、電話で確認をしておくことをおすすめします。
救急動物病院へ受診することを伝えたら、愛犬の安全を確保しながら、慎重に病院に向かってください。
また、痛みや緊張で愛犬がナーバスなってしまっている場合もあります。普段噛むことのない愛犬でも十分な注意が必要です。搬送中に噛まれてしまう飼い主さんもいらっしゃいますので、飼い主さん自身の安全確保も忘れずに行ってください。
受付で到着した旨を伝え、スタッフの指示に従いましょう。
病院内への搬送に補助が必要な状態ならば、決して無理はせず、スタッフに協力を頼んで下さい。
病院が混雑している場合や、他の患者さんの容態などによっては待合室で待つ必要があることもあります。焦る気持ちはあるかと思いますが、落ち着いて順番を待ちましょう。もちろん、その間に愛犬の状態が変わるようなことがあれば、ためらわずにすぐにスタッフへ声をかけるようにしてください。
かかりつけの動物病院ではない救急動物病院などを受診した場合には特に、愛犬の容態を把握するための各種検査のために診察に時間がかかることも多々あります。
また、場合によっては、手術や処置などで、かかりつけの動物病院の診療がはじまるまでの一時入院が必要となるケースもあります。
一時入院の場合は、院内で待つことができる場合もありますし、飼い主さんのみ一度帰宅する場合もあります。獣医師やスタッフの指示にしたがい、対応しましょう。
多くの救急動物病院は、あくまで救急処置を行うことを目的としています。そのため、「必ず翌日かかりつけの動物病院を受診するように」との指示があることがほとんどです。
愛犬の状態が改善したように見えても、必ず一度かかりつけの動物病院を受診し、救急動物病院を受診したことを報告のうえ、経過観察や継続治療を受けるようにしてください。
救急を専門としている動物病院の多くは、かかりつけの動物病院との連携をスムーズにするために、愛犬の診療内容を記したカルテや報告書の発行や送付を行っています。救急動物病院を受診した際には、かかりつけの動物病院への報告のための書類を受け取ることを忘れないようにしましょう。
愛犬の体調不良に気づいたのが夜の時間だった…、長期休暇の間に愛犬の体調が悪くなった…そんなときに頼りになるのが救急動物病院。かかりつけの動物病院のお休みの時間帯をサポートトしてくれる救急動物病院があることで、愛犬との暮らしはより安心なものとはるはずです。ぜひ、これを機に、お近くの救急動物病院について調べておくことをおすすめします。
こいぬすてっぷに所属している獣医師チーム。臨床経験が豊富な獣医師により構成されています。獣医療の知識や経験を生かし、子犬育て、しつけに関わる正しい知識をわかりやすくお届けしていきます。
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