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有害!キシリトール入りのお菓子を絶対に犬に与えないで!【獣医師監修】

   2019/10/24

「虫歯になりにくい甘味料」「虫歯予防効果がある」などとして注目されているキシリトールは、人にとっては安全な食品添加物です。しかし、キシリトールは、犬が食べると命にかかわる、きわめて危険な甘味料。キシリトールが含まれる食品はガムやタブレットに限りません。知らずに犬に与えてしまうことがないよう、キシリトールの犬への危険性について知っておきましょう。

犬にキシリトールは絶対NG

「低血糖」「急性肝不全」で急死することも

犬が食べてはいけないキシリトール入りのガム

犬がキシリトールを摂取したことで起こる問題は「致死的な低血糖」そして「急性肝不全」です。症状の発現がきわめて早く、そして重篤なのがキシリトール中毒の特徴。早ければ十分~数十分で嘔吐、下痢、そしてぐったりとしてきます。みるみるうちに体に力が入らなくなったり、意識がもうろうとして、さらに症状が進むと、けいれん発作を起こしたり、昏睡状態に陥ったりし、死亡してしまいます。

キシリトールは犬にどう作用する?

犬が誤って食べてしまった食べ物に含まれるキシリトールは、血液中へと素早く吸収されます。このとき、犬では、キシリトールの血中濃度の上昇に反応して、インスリンが分泌され過ぎてしまうのです。

インスリンには細胞にとってのエネルギー源である糖を血液の中から細胞へ取り込むのを助ける働きがあり、その結果、血糖値は下がります。そのため、キシリトールが分泌され過ぎてしまうと、犬の血糖値が下がり過ぎてしまうのです。重度の低血糖状態です。インスリンの作用で血糖値が下がりすぎてしまった犬は意識を失い、けいれんしたり、さらには昏睡状態に陥ったりします。体に力も入らなくなります。そのうえ、低血糖状態が続くことや、キシリトールによる直接的な影響などによって、肝臓は急激なダメージを受けるといわれています。その結果、犬の肝臓の機能は著しく低下し、「肝不全」に陥ってしまうのです。

どれくらいのキシリトールを食べたら危ないの?

犬に危険なキシリトール入りのタブレット

キシリトール入りのガム一粒など、「え、これだけ?」と思うようなかなり少ない量でも中毒が起こることが知られていますが、具体的にどれくらいの量のキシリトールを食べたら中毒を起こすのか、死亡するのか、は、一概には言えません。

これは、最初に発現する症状が「低血糖」によるものであることと関係があります。犬の年齢や健康状態、最後に食事をした時間からどれくらいの時間が経過しているかや、食事内容、犬の栄養状態、犬の体質などに大きく左右されるのです。

そのため、万が一、愛犬がキシリトール入りの食べ物をほんの少しでも食べたことがわかったなら、速やかに獣医師に連絡をとり、診察を受けることをおすすめします。

犬のキシリトール中毒の症状は早く激しい!すぐに受診を!

キシリトール入りの食品を食べた犬

キシリトールを含んだ食べ物による中毒症状の特徴は、とにかく症状の発現が早く、症状が激しいこと。みるみるうちに、犬の元気がなくなり、けいれんを起こしたり、昏睡状態に陥ったりするなど、非常に深刻な事態になってしまうケースもあります。

もちろん、目に見える症状を表さないままに回復するケースもあるかもしれませんが、少量だからといって様子を見ていると、一気に状態が悪化してしまうことも考えられます。

その一方、速やかに適切な治療を受けることができれば、一命をとりとめることができる可能性もあります。キシリトールを含んだ食べ物を食べたことに気付いたら、速やかに動物病院に連絡のうえ、受診してください。

緊急受診をするときは

キシリトールを摂取してしまった犬への治療は一分一秒を争います。万一、愛犬がキシリトールを含んだ食べ物を食べて動物病院を受診するときは、あらかじめ動物病院に連絡しておくことをおすすめします。これは、あらかじめ連絡をしておくことで、動物病院側も、キシリトールを摂取してしまった犬への緊急処置の準備をした状態で到着を待つことができるからです。さらには、病院到着までの応急処置についての指示をもらえる可能性もあります。

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ガムやタブレット以外にも含まれるキシリトール

犬に与えると危険なキシリトール入りのヨーグルト

キシリトールガムやタブレットを犬に積極的に食べさせることなんてないから大丈夫でしょ、と思った方もいらっしゃるかもしれません。では、ヨーグルトはどうでしょう。ヨーグルトの中には甘味料としてキシリトールが含まれるものがあります。きちんと確認せずに与えてしまうことにないよう十分注意しましょう。

キシリトールを含む食品はガムやタブレットに限りません。うっかりおすそわけしてしまった…なんてことは、身近で起こりえることだと思われます。特にお子さまのいるご家庭では、十分に気を付けなくてはなりません。

また、人用のキシリトール入り歯磨きペーストを愛犬に使ってしまう、なんてことも絶対ないようにしてください。

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身の回りにたくさんあるキシリトールには細心の注意を!

キシリトールは、虫歯予防効果から注目を集めている一方、犬にとっては非常に危険な甘味料。絶対に与えないでくださいね。

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