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犬の生理って?「生理じゃない出血」は病気のサイン?【獣医師監修】

   2020/05/21

避妊をしていないメス犬の外陰部からの出血。いわゆる「犬の生理」だと考える方が多いでしょう。メス犬には、発情周期にあわせて「発情出血」と呼ばれる出血をする時期があり、「犬の生理」と言われることがよくあります。その一方、発情とは無関係に外陰部から血のようなものが出ている場合には、生理ではなく、何らかの病気の可能性も考えなくてはなりません。今回は、「犬の生理」と発情に関する知識と、外陰部からの出血についてご紹介します。

犬の生理は「発情出血」

「犬の生理」と「人の生理」は全く異なるもの

「人間の生理」では、妊娠に備えて肥厚していた子宮の粘膜の一部が、受精卵が着床しなかった場合(つまり、妊娠しなかった場合)に剥がれ落ちることで出血を起こします。

一方、「犬の生理」でみられる外陰部からの出血は「発情出血」とも言い、妊娠の準備をしている段階の子宮内膜が充血し、そこからにじみ出た血様の分泌物が外陰部から排出されるものです。大量に出血することはあまりなく、「血の混ざった粘液や薄い血のようなものが垂れてくる」といった様子であることが多いです。

このように、「人の生理」と、「犬の生理」は、仕組みが全く異なるものです。
このことをきちんと知っておくことは、愛犬の子供を望んでいる場合も、逆に妊娠を望んでいない場合に望まない妊娠をもとても大切なことです。

犬の生理と発情の関係は?

性成熟を迎えた犬の性周期は「発情前期」、「発情期」、「発情後期」、そして「無発情期」から成り立っていて、このサイクルを生涯、繰り返します。このうち、実際に犬で生理がおこる、つまり出血が見られるのは、「発情前期~発情期」と呼ばれる期間です。犬はおよそ6~10か月の周期で発情を繰り返します。そのため、犬の生理の回数は年間に1~2回となります。

犬が性成熟を迎えるのは生後6~10ヶ月頃で、この頃に初回の発情が起こります。そのため、避妊をしていないメス犬では、犬が6~10か月齢頃になった頃に初回の生理が見られるのが一般的。もちろんこれには個体差があり、特に大型犬の場合は初回の生理がやや遅く、生後1年が経過してからというケースもあります。また、生理での出血の量にも個体差があります。小型犬の場合、出血が少量であることが多く、犬が自分で舐めてしまったために生理が来ていたことに飼い主が気付かないようなこともあります。

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犬の性周期

「発情前期」は7~10日間ほどの期間で、排卵準備を行う時期にあたります。いわゆる犬の生理が始まるのはこの時期に当たります。この時期は、血中エストロゲン濃度が上昇し、陰部が膨らみ、発情出血が始まりますが、自分でなめてしまって、飼い主が気づかないことも。この時期の犬は、生理のほか、そわそわして落ち着きがなかったり、多飲多尿、頻尿が見られたりします。また、性フェロモンを分泌するため、オス犬を引き付けるようになりますが、まだオス犬を許容することはありません。

「発情期」は、メス犬がオス犬に交尾を許す10日間ほどの期間です。発情期の中頃からは、発情出血は少なくなってきます。発情期が始まって2~3日ほどで排卵が起こり、その前後5日間が妊娠可能時期です。膨らんでいた外陰部は、排卵後数日で小さくなってきます。

「発情後期」は2ヶ月ほどの期間で、オス犬を許容することはありません。ただし、女性ホルモン(黄体ホルモン)の分泌が続くため、妊娠していない場合は偽妊娠(いわゆる想像妊娠)が起こることも。

「無発情期」は卵巣が休止している4~8ヶ月ほどの期間です。この時期に外陰部からの出血が見られる場合は、生理ではなく、何らかの病気による可能性が考えられます。動物病院を受診しましょう。

生理中の犬の過ごし方

個体差はありますが、散歩をしないでストレスが溜まるようでしたら、愛犬が生理中であってっも、健康管理・ストレス発散のために散歩に連れて行くのは問題ありません。ただ、生理中には無理して散歩行く必要はありませんので、愛犬の体調をよく確認して、だるそうであればゆっくりさせてあげ、散歩は控えめにしましょう。

生理中の犬を散歩に連れていく際は、マナーパンツを忘れずに。生理中のメス犬が発する性フェロモンはオス犬を刺激します。トラブルや望まない妊娠を避けるためにも、できるだけ他の犬にあわないように短時間の散歩ですませたり、他の飼い主さんとすれ違う際に、あらかじめ生理中であることを伝えるなどの配慮をしましょう。また、生理中にはドッグランなどの多くの犬が集まる場所に行くことは控えましょう。

生理中は血液を伴う分泌物が排出されている状態ですので、室内でも紙おむつや生理用パンツを使用するのもひとつの方法です。ただし、そういったものを使用する場合は、長時間の着用で犬の陰部周辺がかぶれてしまうなどの問題が出ないように、こまめに交換する必要があります。

生理中にシャンプーなどで犬の身体を洗うことも問題はありません。特に外陰部周辺は汚れてしまいますので、シャンプーをして衛生を保ってあげた方がいいでしょう。犬がシャンプーを嫌がったり、疲れてしまったりするようだったら無理にする必要はありません。清潔な布などでこまめに汚れをふきとってあげるようにするとよいでしょう。また、外陰部周辺の被毛が長く、汚れが気になる場合には、短くしておくとケアがしやすくなります。

実は生理じゃなかった!という場合も…

「愛犬の外陰部から出血している=生理」かというと、必ずしもそうではありません。陰部から出血するのは生理だけとは限らないからです。膀胱炎や子宮蓄膿症など、病気によって外陰部から出血していて生理にように見えるケースもあるのです。中には、早急に対応しなければ命に関わる疾患であることも。

愛犬の健康管理のためにも、愛犬の生理があった時期を記録しておきましょう。生理ではない時期の出血は病気のサインの可能性あり。発情と無関係に思える時期に愛犬の外陰部からの出血があった場合や、出血以外に気になる症状や気になる行動があった場合には、特に注意が必要です。

例1 生理かと思ったら、膀胱炎による血尿だった

膀胱炎によって、尿に血が混じることがあります。愛犬がしょっちゅう排尿姿勢をとり、そのたびに床にポタポタと血の混ざったものが落ちているような状態であれば膀胱炎の可能性も。病院で治療を受ける必要があります。

例2 生理かと思ったら、子宮蓄膿症で緊急手術となった

子宮蓄膿症にかかると、細菌に感染した子宮内に膿が溜まります。外陰部から膿や血膿が排出されるタイプの子宮蓄膿症であった場合には、血液が多く混ざった膿が排出されている状態となります。そのため、外陰部から血液のようなものが出ているのを飼い主さんが見つけたときに、生理だと勘違いしてしまうケースがあります。

ただし、ここでポイントとなるのが、出血が見られる時期。子宮蓄膿症は多くの場合、発情休止期に起こります。そのため、生理が終わったはずなのに2か月ほどしてまた出血しているなど、本来生理が来るはずのない時期に、外陰部からの出血のような症状が見られた場合には注意が必要となります。また、子宮蓄膿症になると、発熱や吐き気などが見られ、食欲は低下するなど、ひどい全身症状を伴うこともよくあります。愛犬の体調をよく観察してあげましょう。

子宮蓄膿症は速やかに処置をしなくては命に関わる病気です。おかしいな、と思ったらすぐに病院を受診するようにしてください。

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愛犬の生理や発情について知り、健康管理に役立てよう

避妊をしていないメス犬が生涯付き合っていく必要のある「生理」と「発情」。愛犬の体で起こる変化をきちんと知っておくことは、愛犬の健康を守ることにつながります。愛犬の子どもを望んでいる方はもちろん、望んでいない方であっても、愛犬の健康管理のため、ぜひ犬の生理や発情について知っておきましょう。

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