
犬との「同行避難」。必ず知っておくべきこと
災害時に勧められている行動のひとつであるペットとの「同行避難」。しかし、「同行避難」という言葉は色々な理解のされ方をして…
いつ起こるかわからない災害に備え、人だけでなく愛犬のための防災対策も万全にしておきたいところ。でもつい後回しにしたまま忘れている方もいらっしゃるのではないでしょうか。こいぬすてっぷでは、会員様にご協力いただき、「愛犬の防災対策に関するアンケート」を実施。愛犬の防災対策はできている?みなさんが実際に行っている防災対策や知りたい情報は?「見落としていた!」というポイントが見つかるかもしれません。この機会にぜひご一読ください。
【調査目的】愛犬との防災意識について調査し、防災意識の向上、実践に役立てること
【調査対象】日本全国のペットとして犬を飼っている方/合計 183 名
【調査手法】インターネット調査
【アンケート回答期間】 2018年8月13日~2018年8月15日(水)
今回の防災に関する調査にご協力いただいたこいぬすてっぷ会員様の愛犬の年齢です。
6~12カ月のわんちゃんが最多ではありますが、成犬やシニアのわんちゃんの飼主様もご協力くださいました。
愛犬の防災対策について「かなり強く意識している」「まぁまぁ意識している」と答えた飼い主さんが75%と、4人に3人の方は意識はしているとの回答でした。
その一方で、実際に愛犬のための防災対策をしているかどうか、という質問に関しては、「十分にできていると思う」はたった1%、「まぁまぁできていると思う」とあわせても29%という結果に。
なんと全体の71%の方が愛犬の防災対策が「できていない」という結果、さらに全体の15%の方は「全くできていない」と回答。
防災対策について意識はしているけれど、「いつかやろう」と思ったまま、ついつい後回し…となっている状況が浮き彫りに…。
これを機に、ぜひ愛犬の防災対策を実践しましょう!
実際に防災対策をしたいと考えている災害については、ここ数年の大規模災害の影響もあり、「地震」が圧倒的多数の一位。
一方、西日本中心に甚大な被害をもたらした「集中豪雨」も記憶に新しく、「台風」および「河川の氾濫・洪水」と並んで上位に入っています。
※多くの方が防災対策をしたいと考えている災害、「地震」についての記事はこちら
→ 地震対策、リードはいつもの…はダメ!その理由と、本当に必要な愛犬の防災グッズとは?
また、「爆発・火災」も約31%の方が意識しているという結果。
避難が必要となる状況は自然災害とは限りません。様々な状況を想定したうえで、非常時に落ち着いて対応できるよう備えておくことはとても大切なことです。
※防災対策をしたい災害として上位に入っていた「台風」「集中豪雨」への備えについての記事はこちら
→ 【怖がる時にも】台風への備えとして必須の犬のしつけとは?
→ 台風、集中豪雨、雷…怖がる犬を安心させてくれる2つのアイテムとは?
こちらの「 お役立ち情報」でもたびたびご紹介しています「キャリーバッグやクレートに慣れさせる」ということは、多くの飼主さんが実践されているようです。
災害が起こったときにスムーズに避難し、避難生活を少しでも落ち着いて過ごすためにもぜひ、「クレートトレーニング」や「ハウス」のしつけを行っておきたいものです。
※愛犬との防災対策として必要なしつけについては、こちらでご紹介しています。
→ 非常時でも確実に!災害への準備としての犬のしつけ5選
その一方で、8割以上の方が「今後対策をしたい」と答えたのが「愛犬との避難訓練への参加」。
最近では、自治体や地域コミュニティなどが中心となって避難訓練が行われることもあります。
避難所や避難経路を確認しておくことはもちろんのこと、「避難場所までの道に危険な場所がないか」「う回路の情報」など、ほかにも確認するべきことはたくさんあります。ぜひ、一度参加しておきましょう。
※愛犬との避難訓練のチェックポイントについてはこちらでご紹介しています。
→ 犬との避難訓練のチェック項目と避難に必要な情報収集のポイント
首輪やリード、クレートといった必需品の準備は多くの方ができている模様。まだ準備ができていないという方はぜひ早めに準備しておきましょう。
また、首輪やリードはできれば「予備」も準備しておきましょうね。
※地震に備えた防災グッズについてはこちらの記事でご紹介しています。
→ 地震対策、リードはいつもの…はダメ!その理由と、本当に必要な愛犬の防災グッズとは?
一方、多くの方が愛犬のための防災対策として今後準備したいものに「愛犬用の靴や靴下」がランクイン。
最近では様々な種類の愛犬用の靴や靴下が販売されています。愛犬用の靴や靴下は、非常時にあわてて装着しようとしても犬は嫌がってしまったり、うまく装着できなかったりすることがほとんど。飼い主さんと愛犬が普段から慣れておくことがとても大切ですので、平常時に履かせる練習をしておきましょう。
また、見落としがちなのが「予備の薬」の準備。慢性疾患で治療中の愛犬の場合は、手元の薬がなくなってしまうことに不安を感じることと思います。非常用の予備の薬についてぜひかかりつけの獣医師と相談しておきましょう。また、うちの子は健康だから…と思っている方も要注意。日ごろから愛犬の健康管理をしっかりしておくことは防災の観点からもとても大切なことです。
※防災対策という観点から見た健康管理の大切さについてはこちらの記事でご紹介しています。
→ 愛犬との防災。非常時への準備としての健康管理、4つのポイント
今回ご協力いただいた飼い主さんが、防災について不安に感じていること上位5つは次の通りでした。
中でも「わんちゃん連れで避難ができるか」については、88%の方が不安に感じているとの結果。まずは平常時にしっかりと情報収集をしておき、また、必要なコト、必要なモノの準備を万全にしておき、万一に備えておきましょう。もちろん避難訓練をしておくこともとても大切です。
※「愛犬との避難への備えについてのまとめ」は、こちらでご紹介しています。
→愛犬との避難のために備えておくべき「3ヶ条」とは?
今回の調査で、みなさんが知りたい防災対策に関する情報として上位に挙がってきたものは次の通りでした。
こいぬすてっぷお役立ち情報でも、防災対策についての情報を順次掲載していきますので、ぜひご一読ください。
※【犬との防災】についての記事一覧はこちら
→ 犬との防災の記事一覧
※避難所での過ごし方については、こちらでご紹介しています。
→ 【災害への備え】愛犬と避難した時の実際の過ごし方とは?<避難所の事例も紹介>
※愛犬との避難について、防災情報の調べ方についてはこちらでご紹介しています。
→ 犬との避難訓練のチェック項目と避難に必要な情報収集のポイント
今回、こいぬすてっぷでは、「防災の日」を前に、愛犬との防災対策について調査を行いました。いつ起こるかわからない災害に対する意識は年中持ち合わせていたいものです。今回の調査では全体の15%の方が「愛犬の災害への備えは全くできていない」と回答しています。でも、防災グッズなどの特別なモノを準備することだけが防災対策ではありません。毎日丁寧に愛犬のお世話をし、必要なしつけをきちんと行うことも愛犬との災害への備えの第一歩。これを機に、さらに防災対策を万全にするためのアクションを起こしましょう。
こいぬすてっぷに所属している獣医師チーム。臨床経験が豊富な獣医師により構成されています。獣医療の知識や経験を生かし、子犬育て、しつけに関わる正しい知識をわかりやすくお届けしていきます。
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