
犬に鮭やサーモンはOK!オススメの与え方と注意点4つ【獣医師監修】
鮭やサーモンは健康な犬が食べてもよい魚のひとつです。ただし、鮭を与えることで健康を害さないようにするには、守るべき注意点…
犬にチョコレートを与えてはいけません。今回は、犬がチョコレートを食べたときの症状と、万一のときの対処法についてです。
犬のチョコレート中毒の症状は、一般的に犬がチョコレートを食べたあと6~12時間以内、早ければ1~4時間で現れます。
犬がチョコレートを食べたあと、すぐに適切な治療を受けなければ、消化管から吸収が進んで状態は悪化し、量によっては死亡してしまいます。
大量のチョコレートを食べて中毒が進行すると、昏睡状態となり、やがて死亡してしまいます。
チョコレートを食べた犬に中毒症状が出る原因は、主にチョコレートに含まれる「テオブロミン」という物質にあります。
テオブロミンは、中枢神経、心臓血管、腎臓、骨、筋肉に作用し、様々な中毒症状を起こします。犬は人間と比較してテオブロミンへの感受性がとても高いうえ、テオブロミンが代謝されて体外に排出されるスピードが非常に遅いため、深刻な中毒症状を起こすのです。
犬のチョコレート中毒とは別に、チョコレートに含まれる脂肪分が膵炎を起こすこともあります。膵炎は激しい嘔吐を繰り返し、やがて死亡することもある深刻な病気です。
犬がチョコレートで中毒を起こす量を明確な数値で言うことはできません。これは、中毒を起こす量は、次のような様々なことがらに影響を受けるからです。
犬がチョコレートを食べたことに気づいたら、自己判断はせず、必ず速やかに動物病院で診察を受けてください。
同じ量のチョコレートを食べた場合で比べると、当然体重の小さな犬であればあるほど危険性は高くなります。また、ブラックチョコレートは、ミルクチョコレートに比べてより少量で中毒を起こすおそれがあります。
ざっくりした計算では、体重5kgの小型犬がブラックチョコレート半分ほど、セミスイートのチョコレートを1枚ちょっと食べただけで中毒量に達してしまうとされています。ただし、これはあくまで参考値。 テオブロミンの含まれている量はメーカーや商品によっても異なります。
一方、ホワイトチョコレートは中毒を起こすような量のテオブロミンは含まれていません。しかし、ホワイトチョコレートに多く含まれる脂肪分には、膵炎を起こすリスクがあり、こちらも命にかかわる危険があります。
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犬がチョコレートを食べたとわかったら、量や種類、症状の有無にかかわらず、すぐに動物病院に連絡して受診してください。治療が早いほど、救命につながります。
犬が食べたものがわかっているなら、パッケージや食べ残したチョコレートを持参しましょう。嘔吐した場合は、吐き出したものも持って行くか、写真をとって、診察の時に見せてください。
動物病院では、犬がチョコレートを食べてからの時間や症状によってさまざまな検査や処置を行います。早いタイミングで受診できれば、薬を使って食べたチョコレートを吐かせたり、全身麻酔下で胃の中を洗浄したりして、中毒物質の吸収をできるだけ食い止めます。状態を安定させ、中毒物質をできるだけ早く体外に排泄させるために、点滴や薬の投与も行います。さらに状況によっては、酸素投与や呼吸の補助、痙攣を抑えるための薬が必要になることもあります。
犬が食べたチョコレートをその場で吐かせようとは決してしないでください。
自宅で吐かせようとすることは、犬にとって大きな負担となるうえに、大変危険です。胃の中で溶けたチョコレートは、胃の壁にあるヒダやしわにネバネバくっつきがちですから、単に吐かせただけでは不十分であることも少なくありません。吐いたものを吸い込んで、呼吸困難や肺炎を起こすおそれもあります。
犬がどんなに欲しがっても、決してチョコレートを食べさせてはいけませ。万が一、チョコレートを食べたら、どんなに少量でもすぐに動物病院に連絡して受診してください。
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こいぬすてっぷに所属している獣医師チーム。臨床経験が豊富な獣医師により構成されています。獣医療の知識や経験を生かし、子犬育て、しつけに関わる正しい知識をわかりやすくお届けしていきます。
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