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犬の臍(さい)ヘルニアとは?【獣医師監修】

   2021/01/26

犬の臍ヘルニアの模式図

犬の「臍(さい)ヘルニア」は、犬のおへその部分にぽっこりとした膨らみができる、いわゆる「でべそ」の原因のひとつです。今回の記事では、犬の「臍(さい)ヘルニア」について、症状や緊急を要するときの見極め方などを解説します。

臍(さい)ヘルニアとは?

犬の臍ヘルニアの模式図

「ヘルニア」とは、本来あるべき場所から組織が飛び出したり、はみ出たりした状態を指す言葉。臍ヘルニアは、お腹の壁(腹壁)にあいた穴から脂肪や腸、血管などの組織が皮膚の下へと飛び出した状態です。

腹壁にあいた穴とは、生後すぐに閉じるべき「臍帯輪」というへその緒の付け根の部分。これが、うまく閉じきらずに穴(ヘルニア輪)として残ってしまうことがあるのです。つまり、臍ヘルニアはほとんどの場合、先天的なものです。

臍ヘルニアの大きさは、犬によってさまざまです。小豆ほどの場合もあれば、時にはこぶしほどになることも。残っている穴のサイズによって、脂肪組織だけがでてきているケースもあれば、脂肪とともに腸などのお腹の中の組織までているケースもあります。

臍ヘルニアが命に係わることもある?

臍ヘルニアは、時に愛犬の命に係わることも。嵌頓ヘルニアと呼ばれる状況です。

穴のサイズに対して皮下へ飛び出した部分が多く、飛び出した部分が元に戻らなくなると、穴の部分で根元が締め付けらた状態となる場合があります。

こうなると、飛び出した部分に血液が行き届かず組織は壊死します。特に、内容物が腸の場合は、血液が行き届かないことに加えて腸閉塞の状態となるため、激しい腹痛やショック状態といった極めて深刻な症状を起こします。

このような状況では、迅速な処置を行わなくては急死するおそれもあります。

でべそに見えるけど臍ヘルニアになっていない場合もある

ヘルニア輪がとても小さければ、生後しばらくして自然に塞がるケースもあります。そうした場合、お腹の外に飛び出していた脂肪の塊が皮膚の下に残り、成長したあともそのままで、いわゆる「でべそ」として見えることがあります。

ヘルニア輪は閉じていれば、でべその部分を指で押しても脂肪はお腹の中には戻りませんが、特に健康上の問題を起こすこともないでしょう。

犬の臍ヘルニアを触っても大丈夫?

愛犬が特に痛みを感じておらず、色も周りの皮膚と変わりがないようならば、臍ヘルニアの部分に触れてしまっても大丈夫です。ブラッシングやシャンプーの際には、傷つけたり引っかけたりしないように気を付けましょう。

指で優しくそっと押してあげると、一時的にお腹の中にひっこむこともありますが、根本的な解決とはなりません。無理に押し込むことはやめましょう。

愛犬が嫌がる場合や、痛みを感じてそうな場合、熱を帯びているようば場合は、無理に触ることなく、できるだけ早く動物病院を受診してください。

臍ヘルニア、でべそ以外の症状は?

お腹を見せている犬

臍ヘルニアが小さく、内容物が脂肪や皮下組織だけの場合は、おへそのふくらみ以外の症状はめったにありません。触っても特に痛がるようなこともないでしょう。

その一方で、臍ヘルニアが大きく、腸やお腹の中の臓器が飛び出しているときには注意が必要です。それは、何かのタイミングで飛び出した臓器が穴の部分で締め付けられてしまうと、深刻な症状を起こす場合があるから。強い腹痛や嘔吐、元気が無くなるといった全身的な症状が見られるほか、ヘルニア部分に触ろうとすると痛がったり、臍ヘルニアの部分皮膚がパツパツと張って硬くなったり、熱を持ったり、皮膚の色が赤や紫色っぽく変わってきたりするかもしれません。

愛犬が臍ヘルニアかもしれないと思ったら、こういった症状が出る前に、できるだけ早いタイミングで、かかりつけの動物病院で診断を受け、治療計画を相談しておくことをおすすめします。

すぐ病院に行くべきなのは、臍ヘルニアがこんな状態の時!

  • 膨らんでいる部分がいつもより硬い
  • 膨らんでいる部分の色がおかしい
  • いつもよりも膨らみが明らかに大きい
  • 膨らみに触れると愛犬が痛がる
  • 嘔吐をしたり食欲が落ちたり、体調が悪そう

上記のようなことがひとつでも当てはまる場合は、早急に動物病院で診察を受けることをおすすめします。おかしいな?と思ったら、ためらわずに受診しましょう。日ごろから、休日や夜間でも受診できる動物病院をあらかじめ確認しておくと安心ですよ。

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臍ヘルニアの治療は?

臍ヘルニアの治療の相談に来ている犬

臍ヘルニアが嵌頓ヘルニアの状態になっている時は、緊急手術を行うことになります。嘔吐やショック状態といった全身的な症状がある場合には、そちらに対する治療も行い状態を安定させる必要があります。

嵌頓ヘルニアを起こしていなかったとしても、小腸などのお腹の中の臓器が飛び出している状態の臍ヘルニアに対しては、できるだけ早いタイミングで整復手術をする必要があります。これは、嵌頓ヘルニアのような、より深刻な状態を予防するためです。

一方、飛び出しているのが脂肪のみの小さな臍ヘルニアの場合は、緊急性があるわけではありません。避妊手術や去勢手術を行う際に、同時に整復することがよくあります。

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臍ヘルニアかな、と思ったら、一度は診察を

愛犬に出べそらしきものを見つけ、臍ヘルニアかな?と思っても、他の症状がないならば基本的には慌てる必要はありません。ただし、「臍ヘルニアだと思ったら、膿がたまっていた、腫瘍だった」などということもないとは言い切れません。自己判断はせず、まずは早めにかかりつけの獣医師に相談を。

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