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【獣医師目線】愛犬のドッグフード選び。見るべき3点はここ!

   2019/07/03

愛犬の健康作りの基本はやっぱり「食事」。毎日のことですので、保存がしやすく便利なドッグフードを活用している人が多いでしょう。とはいえ、多種多様なドッグフードが販売されているのを見て、いったいどれがいいのやら…?と迷ったことのある方も多いのでは?今回は、愛犬のドッグフード選びの3つのポイントを獣医師の視点からお話しします。

①【総合栄養食】と書かれているか?

多種多様なドッグフード

まずは【総合栄養食】とパッケージに書いてあるかどうか確認しましょう。健康状態に問題のない犬の主食には【総合栄養食】が適しています。

【総合栄養食】と書かれたフードは「主食」として犬に与えることを目的に作られています。しかも、ライフステージにあわせ、適切な栄養の基準をクリアしていることが確認済み。つまり、子犬なら子犬用、成犬なら成犬用、そしてシニア犬ならシニア用として、決められた量の【総合栄養食】と水のみを犬に与えるだけで、必要な栄養を過不足なくとれるように作られているのです。

その一方、ドッグフードには【間食(おやつ)】・【療法食】・【その他の目的食】などと表記されているものもあります。これらは「ご褒美などのおやつとして」「特定の病気など治療のため」「 嗜好性をあげて食欲をアップさせるため」 などといったように、それぞれ目的に応じて選ぶタイプの食べ物といえます。

②ライフステージにあっているか?

健康に拝領したフードを食べて元気な子犬

犬に必要なエネルギー量(カロリー)と栄養バランスは、ライフステージによって大きく異なります。いくら【総合栄養食】を選んでいても、子犬にシニア犬用のフードを与えたり、シニア犬に子犬用のフードを与えたりするのは適切とはいえませんよね。これは、多頭飼いのご家庭では特に注意が必要な点。愛犬の健康維持には、年齢によって適したドッグフードを選択してあげましょう。

成長期(~1才)の犬

子犬はたくさん動き、成長します。ですからその分、多くのカロリーや栄養が必要。その一方で、胃の容量が小さく、消化機能も発達途上で、一度に食べられるドッグフードの量はまだまだ少ないのが子犬。つまり、効率的に消化、吸収できるフード、少量でもしっかりとカロリーがとれるフードが子犬向けの食事の特徴です。

特に生まれてから1年間は、子犬の時期は体が大きく成長する大切な時期。美味しくて、栄養たっぷりなドッグフードを選んであげたいものですね。

成犬期(1才~7・8才くらい)の犬

成長がストップし、必要なエネルギー量が減少する時期です。時に、子犬の時期のフードを食べ続けていることで、太りすぎてしまう子が見られます。1歳を迎えるころを目途に、徐々に成犬用のフードへと切り替えていくようにしましょう。

エネルギーのあふれる成犬

とはいえ、成犬期はエネルギーに満ち溢れ、活発に運動することが大好きな愛犬も多い時期でもあります。 愛犬の活動性や体重の変化を見極めながらベストな食事量を見つけてあげましょう。

ちなみに、去勢や避妊手術を受けたあと、必要エネルギー量が減ることで、太りやすくなる子がいます。そんな愛犬には、栄養バランスがよく、肥満になりにくいフードを選んであげるとよいでしょう。最近では、避妊・去勢済みの成犬用のフードも販売されています。

シニア期(7・8才くらい~)の犬

加齢に伴い、活動性も低下し、新陳代謝も低下してきます。愛犬の運動量や体調に合わせたドッグフードを選びましょう。

さらに高齢になってくると、消化・吸収する力も低下してきますので、エネルギー効率のよい食事が必要となってくるでしょう。

妊娠中や授乳期の犬

授乳中の犬

妊娠中や授乳期は、特別に栄養価の高い食事が必要な時期です。ですが、妊娠中の犬の場合は、一度にたくさんの量が食べられないこともよくあります。

高たんぱくで消化がよく、エネルギー効率の高い子犬用のフードを与えるとよいでしょう。

③健康に配慮した原材料が使われているか?

ドッグフードのパッケージには、ペットフードに関する法律 で定められた情報が色々と記載されています。

その中でも着目したいのが「原材料名」。「原材料名」には、含まれている量の多い順に記載されていますので、その点を意識してみてみてくださいね。

良質なタンパク質が豊富に含まれているか?

良質なたんぱく質を含むドッグフードを食べる子犬

特に子犬の時期には、消化吸収のよい良質なたんぱく質が必要です。もちろん、成犬やシニアの犬にとっても、質の良いタンパク質は大切。

「チキン・ラム・ビーフ・サーモン」 といった肉類は良質なたんぱく質を豊富に含みます。ですから、原材料としてこれらの肉類が含まれているものがよいでしょう。

質のよい脂肪が使われているか?

たんぱく質だけでなく、脂質も大切。そこで、チェックすべきは、何の油脂が使われているのか、ということです。

「動物性脂肪」「動物性油脂」という表記しかない場合には、どういった材料がつかわれているのかがはっきりしないので注意が必要です。「鶏油」や「ラム油」など何由来の油脂かが明記されているとより安心といえるでしょう。

どんな添加物が使われているか?

添加物として酸化防止剤を含むドライフード

「添加物はなんでも悪!」などということではありません。

添加物の中でも、「 酸化防止剤」は、保存を前提としているドライフードの品質を維持するため、どうしても必要となる添加物のひとつです。

ドライフードを与えている場合、開封後、数日(時には1か月ほど)かけて一袋を食べきる、という場合が多いのではないでしょうか。フードに含まれる酸化防止剤は、ドッグフードが空気に触れることで発生する、ガンなどの要因となる活性酸素を抑えたり、フードの風味を維持する働きをしてくれたりしています。酸化防止剤は、安全性を考慮して使用量がきちんと決められていますのでご安心を。

それでもやはり酸化防止剤が気になる…という方には、天然由来のハーブやビタミンなどで代用したドッグフードもあります。効果ははっきりしていない部分もありますが、そういったものを選択してみるのもひとつかもしれません。ただし、開封後できるだけ短期間で食べきれる量を購入し、開封後はできる限り空気に触れないように保存してください。

ちなみに、酸化防止剤が使われているフードであっても、約1カ月以内には食べきれる量を購入するのがベストです。

一方、「着色料」や「発色剤」「香料」などが含まれているフードには少々疑問が。そもそも犬は視覚で食べ物を判断していないため、色を付けることには意味がありません。また、素材のよさがあれば、あとから香りをつける必要もないはずです。そう考えると、これらの添加物は必ずしも必要なものではないといえるでしょう。

好ましくない材料は含まれていないか?

ときおり原材料名で見かけるのが「ミートミール」、「肉粉」、「肉副産物」などの表記。これらは、具体的にどのような種類の肉などが使われているかが不明確。こういったあいまいな表記のものは注意が必要です。

「ナチュラル」「オーガニック」は参考程度に。

健康志向の高まりとともに、「ナチュラル」「ネーチャー」「オーガニック」などと記載されたフードが増えてきています。

「ナチュラル」や「ネーチャー」といった表記には、「化学的に合成した原材料や着色料を使用していない場合にのみ表記してよい」という決まりがあります。その一方、「オーガニック」は特定の農薬を使用していない原材料から作られていることを示すものなのですが、国内にまだ明確な基準がないのが現状です。

いずれにしても、「【ナチュラル】【ネーチャー】【オーガニック】といった記載がないと体に悪い!」などととらわれすぎる必要はないでしょう。ドッグフードを選ぶときの参考基準と考えておきましょう。

愛犬の好みも大事に、良質なフードを選ぼう!

数あるフードの中から、愛犬にあったものを選ぶとなると悩んでしまう…というのはよく耳にするお悩み。今回の記事を参考に、愛犬の好みも大切にしつつ、健康に配慮した良質なフードを選んで、元気に長生きさせてあげてくださいね!

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