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「子犬の散歩はワクチンが済んでから」とは言うけど…実際、いつからOKなの?

   2019/01/24

「子犬の散歩デビューの前にワクチンを済ませましょう」という話を聞いたことがある方は多いでしょう。ワクチンは、人間に感染する可能性のある病気や、子犬にとって致死率の高い病気などを予防してくれます。でも、ワクチンの種類、接種する回数やタイミング、難しいですよね。また、ワクチン接種が終わった子犬は、すぐに散歩をさせてもよいのでしょうか?ワクチンが完了するまで一切子犬を外に出してはいけないのでしょうか?今回は、子犬を迎えて間もない方のため、散歩デビューの前に済ませておきたいワクチンについて、そしてワクチン後の散歩デビューのタイミングについてご紹介します。

そもそも、散歩デビューの前のワクチンって必要?

散歩デビュー前のワクチンが必要な子犬

子犬の散歩デビュー。色々な犬に出会う機会が増え、楽しい経験がたくさん待っています。しかし、残念ながら、伝染病のリスクから逃れることはできません。
でも、ワクチンを接種しておけば、特に恐ろしいいくつかの伝染病から子犬を守ることが可能となります。致死率の高い伝染病や子犬がかかりやすい感染症を防ぐ効果があるワクチン。確実な効果を得るためにも、必ず決められたタイミングで接種させましょう。
子犬に必要なワクチンは、「混合ワクチン」と「狂犬病予防ワクチン」の2種類です。

「混合ワクチン」は5種~11種。獣医師と相談して決めましょう

子犬の散歩デビューに欠かせない混合ワクチン

混合ワクチンは任意接種です。任意接種ではありますが、子犬を恐ろしい伝染病から守るために必ず接種させるようにしてください。混合ワクチンにはたくさんの種類がありますが、大きく次の二つに分けられます。

  • コアワクチン
    世界中で感染が確認されていて、生活環境にかかわらず、全ての犬が接種すべきと考えられているワクチンです。
    1、犬ジステンバーウイルス感染症
    2、犬パルボウイルス感染症
    3、犬アデノウイルス1型感染症(犬伝染性肝炎)
    4、犬アデノウイルス2型感染症(犬伝染性咽頭気管支炎)
  • ノンコアワクチン
    住んでいる地域や生活スタイルによって、感染リスクが高いと思われる場合に接種が推奨されているワクチンです。
    5、犬パラインフルエンザウイルス感染症
    6、犬コロナウイルス感染症
    7~11、犬レプトスピラ感染症(5タイプ)

コアワクチンの4種に、犬パラインフルエンザを加えたものが「5種混合ワクチン」です。
5種混合ワクチンに、犬コロナウイルス感染症やレプトスピラ感染症を追加したものなど、11種までの様々なタイプのワクチンがあります。
接種の必要なワクチンは、飼育環境や飼育地域によっても変わります。獣医師とよく相談して、接種するワクチンを決めましょう。

「狂犬病予防ワクチン」は法律で義務づけられている大事なワクチン

子犬に必要な狂犬病予防ワクチンの注射済み票

狂犬病は、感染すると人も犬も致死率はほぼ100%という恐ろしい病気。人や犬だけでなく、猫やその他の哺乳動物にも感染します。
日本では、もう60年ほど国内での発生はありませんが、世界では、いまだ狂犬病感染による死亡者は年間5万人にものぼります。(2004年WHO)

日本国内で狂犬病が長く発生していない背景には、「狂犬病予防法」で、91日齢以上の犬への年に1度のワクチン接種を義務付けてきたことが挙げられます。

「長らく日本で発生していないなら、狂犬病予防ワクチンはいらないのでは?」と思うかもしれません。でも答えはNO。
狂犬病ウイルスはいつ海外から日本国内へ持ち込まれるかわかりません。今でも近隣諸国では狂犬病がまん延しています。つまり、日本へ狂犬病ウイルスが侵入してくるリスクと常に隣り合わせなのです。
近年では、2015年に隣国である台湾で52年ぶりに狂犬病ウイルスが確認されています。愛犬、そして私たちやその他の動物の健康を守るためにも、社会に対する責任として、狂犬病のワクチンを必ず接種させてください。

狂犬病予防ワクチンの大切さについてはこちらでもご紹介しています。
【違反すれば罰則も!】狂犬病予防注射とは?飼い主の「義務」って本当?

子犬はいつワクチンを受けるの?

生まれたばかりの子犬は、母親の初乳を飲むことで、「移行抗体」と呼ばれる抗体を獲得します。移行抗体が体内に残っている間は、体は感染症から守られている状態。この移行抗体が消失する生後8週~16週頃が、新たな免疫を得るためにワクチンを接種する必要のある時期です。

ワクチン接種から抗体ができるまで、15日~30日ほどかかります。そのため、生後8~9週頃には、初回のワクチン接種を始めることが必要となるのです。

この初回のワクチン接種が済んだら、その後3週~4週間隔で、2回目、3回目、時には4回目の接種を行います。

ワクチンが済んでいない子犬

子犬を家に迎える時期は、8~9週齢を過ぎているはずです。そのため、ブリーダーやペットショップでワクチン接種を何回済ませているか、また、ワクチンを接種した時期を確認しておいてください。
子犬を自宅に迎えたら、できるだけ早いタイミングで動物病院を受診し、健康診断を受けるとともにきちんとワクチンスケジュールを組んでもらいましょう。

※何らかの理由で母犬の初乳を飲むことができなかった子犬はより早くからのワクチン接種が必要です。必ず、動物病院で相談をしてください。

※散歩デビューの前に必ず!子犬の時期のワクチン接種についてはこちらの記事でもご紹介しています。
子犬の混合ワクチンについてのまとめ。時期と回数を守って効果を確実に!【獣医師監修】

【注意!】狂犬病予防ワクチンの接種時期は決められている!

「狂犬病予防法」により狂犬病予防ワクチンの接種時期は決められています。
飼い主は、子犬を迎え入れた日(生後90日未満の場合は、生後90日を経過した日)から30日以内に自治体に犬の「登録申請」をし、「鑑札の発行」を受けなければなりません。さらに、「狂犬病予防ワクチンの接種」と「注射済票の交付」を受ける必要もあります。
狂犬病予防ワクチンの接種の日程は、混合ワクチンの日程と一緒に動物病院で調整してもらってください。

また、狂犬病予防ワクチンの接種の際に「登録申請」や「鑑札の発行」を動物病院で代行してもらえることもあります。初回の受診時に動物病院で相談しておきましょう。

1歳以降もワクチン接種をしよう!

ワクチン接種を済ませた犬

1歳以降もワクチン接種は必ず必要です。
混合ワクチンの接種間隔は動物病院によって異なりますので、かかりつけの動物病院で相談をしましょう。

また、狂犬病予防ワクチンは年に1回の接種が法律で義務付けられています。忘れずに接種してください。

ワクチン完了!お散歩デビューはいつから?

3回目のワクチンが終わったらすぐに散歩OK!…ではありません!
待ち遠しい散歩デビューですが、本格的な散歩デビューは3回目のワクチン接種から2週間後を目安にしましょう。ワクチンの効果が十分なものとなるには、接種後2週間ほど必要なのです。

散歩では、他の犬や動物に出会うこともあります。病気に感染した犬のフンや尿は感染の原因となります。また、愛犬が病気に感染してしまった場合、愛犬が新たな感染源となってしまうことも考えられます。
十分な免疫がつくとされる、3回目のワクチン接種後約2週間はお散歩は我慢しましょう。

ワクチンが完了して散歩デビューした犬

子犬の散歩デビューの前は抱っこでプレ散歩がおすすめ!

子犬にとって、生後4週~13週齢は社会化期といわれるとても大切な時期。
この時期にたくさんの人に接したり、外の騒音や車の音に慣れたりしておくことは、この先、愛犬が人間社会で生活していく上でとても大切になってきます。

そこで、2回目のワクチン接種から2週間後くらいから、抱っこでの「プレ散歩」をおすすめします。

ぜひ、抱っこしていろいろな場所に連れて行ってみましょう。他の犬の鳴き声や子どもの声、車やバイクの音などを耳にしておくことで、社交的な犬に育っていきます。また、ワクチンが完了したあとの散歩デビューがスムーズとなり、散歩が大好きな犬になってくれるはずです。

ワクチンが完了していないため抱っこで散歩する犬

このプレ散歩、好奇心旺盛な子犬にとっても楽しい時間となりますし、子犬と飼い主のコミュニケーションの時間としてもとてもおすすめです。

ただし、子犬が嫌がったりこわがったりするようならば、決して無理はしないで。別の日にまたチャレンジしましょう。
また、ワクチンの効果が十分でない子犬を地面におろしたり、たくさんの犬が集まるところに連れいていったりするのはNGです。くれぐれもご注意ください。

ワクチン接種と散歩デビューは計画的に

狂犬病ワクチンと混合ワクチン、どちらも愛犬の命を守るために必要なものです。スケジュールに迷ったら、信頼できる獣医師に相談してみてください。正しくワクチンを接種して、計画的に愛犬とのお散歩を楽しみましょう!

こいぬすてっぷでは、お散歩に役立つしつけをはじめとした、子犬にマスターしてもらいたいしつけの方法を詳しく解説した読本を月齢にあわせて毎月お届けしています。また、散歩デビュー前の愛犬も室内で思い切り楽しめるおもちゃを毎月厳選してお届け。気になる方はお気軽にお問合せくださいね。

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