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犬の社会化とは?犬に必要な社会化トレーニングの進め方

   2019/04/24

社会化とは、社会になじんでうまく暮らしていくために必要な「社会性」を身につけることを指します。つまり、人と暮らす犬に必要な社会化は、人やほかの犬と仲良くでき、様々な刺激に必要以上におびえない状態にしてあげること。そのためには、人や犬、色々な刺激に慣れさせてあげる「社会化トレーニング」が必要です。愛犬が社会性を身に着けると、物事に必要以上に臆病にならずにすむため、飼い主さんも愛犬も日常生活でのストレスが少なく、HAPPYな生活が送れるようになります。この記事では、犬に必要な社会化トレーニングの進め方をご紹介します。

犬の社会化とは?

犬の「社会化」という言葉を聞いたことのある人は多いでしょう。人と暮らす犬に必要な「社会化」とは、人間やほかの犬と仲良くし、社会にうまくなじんでいける状態になること。他の人や犬と仲良くできるような犬に育てるため、適切な時期に社会化のトレーニングをしてあげましょう。

犬の社会化トレーニングが大切なのはなぜ?

一つ目の理由は、犬の社会化トレーニングをしっかりと行い、子犬のうちから色々なものと触れ合い、学んでおけば、人や犬とも仲良く、周囲の環境におびえることもなく幸せで楽しい日々を送れるようになるからです。
愛犬には、毎日を幸せに過ごしてほしいと思いませんか?犬の社会化が不十分で、身の回りのものに十分慣れていないと、日々の暮らしの中にある色々な刺激に対して必要以上におびえてしまいがち。それでは愛犬が毎日を心から楽しく過ごすことは難しくなってしまいます。

社会化することで犬が楽しい日々を送れるようになる

また、もうひとつの理由は、子犬の時期に適切に社会化ができたかどうかが、性格形成にも影響を与えるから
物事に必要以上におびえず、のびのびと育った犬と、いろいろなものにおびえ、ビクビクしながら成長した犬では、振る舞いが異なる場合が多々あります。中でも問題となるのが、人や犬への攻撃性。出会った人や犬に吠えたり噛んだりするようでは、安心して楽しい散歩ができず、犬にとっても飼い主にとっても、毎日の散歩が苦痛なものになりかねません。
愛犬との暮らしを楽しいものにするため、子犬のうちからしっかりと社会化トレーニングを行っておくことで、こうした攻撃性などの問題行動を予防しておくことが大切なのです。

愛犬の社会化トレーニングに適した時期は?

子犬には「社会化期」と呼ばれる時期があり、親犬や兄弟犬などの犬とのコミュニケーションを通じて犬どうしの社会性を身に着けます。さらにこの時期は、人に対する社会性も育つ時期でもあります。

親犬や兄弟犬とのコミュニケーションで社会性を身に着ける

個体差はありますが、生後3週ごろから16週前後のあたりまでが子犬の社会化期。ちょうどこの時期は、子犬の脳が急速に発達し、スポンジのように色々なものを吸収できるとても柔軟な時期でもあるのです。

ですから、この生後3週頃から16週前後は、子犬をいろいろなものに慣らすのに最適。この時期を逃さずにしっかりと人や犬、これから出会う色々な刺激に触れさせるトレーニングをすることが、人と暮らす犬に必要とされる社会性を育むのに大事なことなのです。

とはいえ、実はこの時期、多くの犬がまだワクチンプログラムが完了していません。子犬を外に出すのがためらわれる時期でもありますよね。それでもこの時期を家の中に閉じこもって過ごすのはもったいないこと。不特定多数の犬の集まるところは避け、必ずバッグか抱っこで外出するなど注意点を守りながら、ぜひとも積極的に子犬とおでかけをしてください。

※社会化トレーニングに最適な時期を逃さないように、早い時期から積極的に子犬とおでかけしましょう!ワクチンプログラム完了前のお散歩についてはこちらの記事でご紹介しています。
必見!子犬とのお散歩デビューの前にするべき5つのことは?

社会化期を過ぎたら社会化できないの?

子犬の社会化期を逃したからといって、物や動物に慣れない犬のまま過ごすというわけではありません。

子犬の時期よりもていねいに時間をかけることは必要ですが、 じっくりと、楽しい経験を積み重ねながら慣らしてあげることで、成犬になってからでも社会性を身に付けることは不可能ではありません。

犬の社会化は生涯続けるつもりで

犬の社会化は、一度トレーニングを行ったからそれで終了というわけではありません。社会化のトレーニングをやめてしまうと、また逆戻りして色々なものにおびえるようになってしまった、ということも多いものです。

犬の社会化トレーニングは、成犬になるまで続けることはもちろん、その後もずっと続けていくつもりで犬との暮らしを考えましょう。

犬に社会化させておきたい3つのこと

①人を相手とした社会化

現代社会で人と暮らす犬が欠かせない社会性といえば、人とのつながりです。飼い主さんと触れ合うことで、一緒に暮らす人間との絆を育んでいきます。さらに、散歩のときによく出会う人をはじめとした家族以外の人にも友好的に接することができるようになっておきたいものです

人との社会性を適切に身に着けられずに育ち、人への恐怖心や警戒心が強い状態になると、噛みつきや吠えのような飼い主さんを悩ませるような行動につながってしまう可能性があります。そしてなにより、人が苦手だったり人への恐怖心の強い犬が人に囲まれて日々暮らすということは、その犬にとって幸せな状態とはいえないはず。ですから、人との社会性は、犬にとっても飼い主さんにとっても非常に重要なのです。

人との社会化は犬が幸せにくらすために大切

「人」に慣れて、人が好きになっておきたいのはもちろんなのですが、いくつかの特定の職業の人や飼い主との関係の深い人には、特に積極的に慣らせていってあげましょう。
具体的には、獣医師や動物看護師や動物病院のスタッフ、トリマーなど将来愛犬が深く関わる可能性のある人、散歩でよく出会う人、よく自宅に遊びにくる友人や親せき、小さな子どもなどです。子犬のうちからこういった人たちと友好的な関係を築けるようにしておくことで、より日々の暮らしを送りやすくなるでしょう。

②犬どうしの社会化

子犬は社会化期に、親犬や兄弟犬、ほかの犬とのふれあいの機会を通して犬同士のコミュニケーションの取り方を学び、犬との社会性をはぐくみます。表情はもちろん、体の動きなどから相手の犬の感情を読み解くことを身に付けていきます。

犬どうしの社会化は大切

他の犬と仲良くできるようになっておくことで、毎日の散歩やドッグカフェやドッグランへのお出かけなど、愛犬と一緒に楽しめることの幅は一気に広がります。ですから、人だけでなく、他の犬とも仲良くできるようになっておきましょう。

③社会でであう刺激への適応

掃除機や自動車など、人間社会はさまざまな物や音であふれかえっています。それらを恐怖に感じてしまうようでは、犬の感じるストレスは多大なものになってしまいます。

犬が人間社会で落ち着いて心穏やかに暮らしていけるように、暮らしの中にある様々な刺激に適応できるように、子犬のうちから色々なもの経験をし、少しずつ慣らしていきましょう。

①人と仲良くなるための社会化トレーニング

犬が人間社会で暮らしてく上で、飼い主さん以外の人と上手に付き合えるようになることは、大変大きな意味を持ちます。人との社会化が十分でなければ、かみつきや吠え、とびかかりなどの深刻な問題行動を起こしてしまう可能性があり、自宅に気軽にお客さんを呼ぶこともできません。社会化期にしっかりと社会化のトレーニングをしておくことで、人に対してフレンドリーに接することのできる犬に育てましょう。

知らない人にもフレンドリーに接することができるように

知らない人に慣らせるためには、外出先などで出会った人におやつをあげてもらう方法がよいでしょう。「かわいいね」などと声をかけてきてくれた人であればお願いしやすいのではないでしょうか。子犬が指を噛まないように、おやつは指先につまむのではなく、手を広げて手のひらに乗せた状態で食べさせるようにしてください。

出先で家族以外の人に顔や頭を撫でてもらうこともあるでしょう。見知らぬ人に撫でられると、子犬は少々びっくりするかもしれませんが、上手に受け入れることができたら、子犬に「いいこだったね」と褒めてご褒美をあげるようにしましょう。警戒するそぶりがあるようならば、お気に入りの食べ物を口元に与えている間に撫でてもらうようにしましょう。

子どもや赤ちゃんに慣らせておこう

子どもに慣れておくことは大切

子どもや赤ちゃんは、急に泣き出したり激しく動きまわるなど、大人の人間とは全く異なる動きをします。子犬のうちから子どもとおもちゃで遊んだり、子どもからご褒美をもらったりすることで、子どもを攻撃するような、子ども嫌いな犬にならないようにしておきましょう。

子犬が子どもといることを楽しいことだと感じられるようにするのが社会化のポイント。
くれぐれも子どもがいきなり子犬を抱き上げたり、子犬を取り囲んだりするようなことがないようにしてください。

周りに触れ合える子どもがいないという場合には、公園などに犬を抱っこして連れていき、様子を見せてあげるのも良いでしょう。

家を訪ねてくる人を好きになろう

家にお客さんが来ても落ち着いていられるように、子犬のうちから慣らしておくことは大変重要なことです。

家にお客さんが来ることを楽しいことだと思えるように、家に遊びに来てもらった人に、玄関先でフードを1粒与えてもらいましょう。これを子犬の頃から続けることで、家を訪ねてきた人に吠えかかったり噛みついたりすることを予防しておくことをおすすめします。

深くかかわる可能性のある職業の人に慣れておこう

かかりつけの獣医師や動物看護師、動物病院のスタッフやトリマーなどに慣れておくことも重要です。

子犬が動物病院のスタッフに慣れておくことも大切

動物病院が苦手なままだと、動物病院へ行くこと自体が犬にとっても飼い主にとってもストレスとなりがち。病気で受診が必要であるにもかかわらず、「犬が嫌がるから、かわいそうだから」といって受診せずにいると、状態を悪化させてしまうことになりかねません。また、なんとか受診したとしても、苦痛を感じすぎるあまり、攻撃的になってしまって必要な処置が行えないケースもあります。

ですから、子犬のうちから動物病院のスタッフと良い関係を築いておき、動物病院を好きになっておくことは、愛犬の健康維持のために重要なことなのです。
動物病院へ行くときは、リラックスしてお気に入りのおやつやおもちゃをもっていきましょう。検査や治療のみでなく、身体検査や体重測定のために定期的に訪れるのがおすすめです。動物病院は楽しい場所であり、怖い場所ではないと認識しておくことが大切です。
また、動物病院が開催するパピークラスを利用することもおすすめです。犬どうしの社会化につながるだけでなく、動物病院は楽しいこともある場所だと教えるのにも役立ちますし、ちょっとしたしつけの相談などもできます。ぜひ積極的に参加しましょう。

さらに、トリミングが必要な犬種の場合は、トリミングサロンに慣れておくことも大事なことです。ワクチンプログラムが完了したら、 利用する予定のトリミングサロンを何度か訪れてみるようにしましょう。

②犬と仲良くなるための社会化トレーニング

愛犬がほかの犬とフレンドリーに接することができれば、ドッグカフェやドッグランへのお出かけも楽しくなります。

生後4週ごろから8週ごろまでの社会化期の前半にあたる時期は、犬は親犬や兄弟犬からコミュニケーションの取り方を学びます。じゃれ合って遊ぶ中で、力の入れ加減や相手との距離感などをつかんでいきます。

その一方、子犬を家族に迎えてからは、どうしてもほかの犬と接する機会を失ってしまいがち。ほかの犬と接する環境が整っていないという場合には、飼い主さんが意識して、愛犬がほかの犬と触れ合うような機会を与えてあげることが必要です。

とはいっても、この時期はまだワクチンプログラムが完了していない時期でもあり、安易に他の犬のいる場所へ連れていくことはできませんよね。動物病院によってはパピークラスを開催しているところがありますので、パピークラスを利用してみましょう。月齢の近い犬のお友達を作ることもできますよ。

③刺激に動じないための社会化トレーニング

子犬のうちから積極的におでかけをしておくことで社会化することも大事

人間社会は大きな音や物の動きなど、たくさんの刺激であふれかえっています。子犬の時期からいろいろな刺激に慣れておくことで、物事に動じず落ち着いていられる犬に育ちます。小さいうちから、家の外の刺激に積極的に慣れておくことでおでかけが大好きになっておけば、愛犬との暮らしはより豊かなものになるでしょう。

色々な音、走っている車やバイク、自転車

例えば車のクラクションや走っている自転車、踏切の音など、家の外にでるとさまざまな刺激があるということを犬に慣らしておく必要があります。

いきなり交通量の多い場所や騒々しい場所に行ってしまうと、初めての刺激に犬はびっくりして怖がってしまうこともあります。まずは、飼い主さんが抱っこして、家の周りのような慣れた場所や静かで安全な場所を歩いてみるなど、安心感を与えながらゆっくりと慣らしていきましょう。

毎日色々な場所へ連れ出して楽しく過ごそう

子犬の社会化期はあっという間に過ぎてしまいます。ですから、毎日少しずつでも、いろいろな場所に子犬を連れていきましょう。雨の日は雨の日、風の日は風の日ならではの刺激があるものです。

ただし、家の外には子犬にとって特別な刺激であふれています。やみくもに刺激を与えるだけでは、子犬が怖がってしまったりトラウマを与えてしまったりすることにもなりかねません

おびえる様子を見せる子犬には、明るい雰囲気で声掛けをし、はげましながら、また、ご褒美フードを与えながら地道に社会化トレーニングを進めましょう。それでも怖がってしまうならば無理はせず、その日はおうちで過ごすことにして、翌日また新たな気持ちでチャレンジしてみてくださいね。

社会化を成功させて「愛され犬」に育てよう

何に慣らすにしても、楽しい経験をたくさん積ませることが、社会化トレーニング成功のポイントです。初めての場所や物、人に出会うときには飼い主さんが意識して明るい雰囲気の声掛けをしたり、ご褒美フードを与えたりすることを忘れないようにしてください。時には周りの人に協力してもらうことも大事なこと。社会化トレーニングを成功させて、ほかの犬や人とも良い関係を築けるHAPPYな犬に育ててあげましょう。

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