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子犬を耳掃除嫌いにしないために実践しておきたい「たった1つ」のこと

   2018/06/08

湿度のあがる梅雨は、犬の耳のトラブルが増える時期。臭いがしたり、痒がったり、ベタベタしたり、そんなトラブルを起こす前に耳掃除をしてあげた方がいいのかな、と思う人もいるでしょう。でも、「耳掃除」が苦手な犬が多いのも事実…。ところが実は、子犬の頃から「あること」をしておくことで、愛犬の耳掃除がぐっと楽になるのです。ここでは、子犬を耳掃除嫌いにしないためにしておきたい、「たったひとつのこと」を、NG例とともにご紹介します。

犬の耳

【これはNG!】毎日無理やり耳掃除

子犬の耳を清潔にしておこうとするあまり、毎日ゴシゴシ耳掃除をしてはいませんか?
耳を触られることは、子犬にとってあまり気持ちのいいものではありません。お手入れだからといって、嫌がる子犬に毎日、無理やり耳掃除をしていると、耳掃除がトラウマになって耳を触られること自体を嫌がるようになってしまうかも。

また、子犬が嫌がる行為を無理やりしてしまう飼い主のことを子犬は好きになってくれるでしょうか?子犬との関係を維持するためにも、嫌がる子犬に無理やり毎日耳掃除をするようなことはしないでください。

たれ耳で耳掃除が難しい犬

また、耳掃除のしすぎは外耳道を傷つける原因になることもあります。
健康な犬の場合、立ち耳の犬種であれば、本格的な耳掃除は多くても月に1~2回程度で大丈夫。たれ耳の犬種の場合はもう少し頻繁な耳掃除をしたほうがいいこともありますが、それでも多くの場合は、週1回程度の耳掃除で十分です。

※病気の治療をするために獣医師の指示で耳掃除を行うときには、獣医師の指示に従いましょう。その場合も、できるだけ子犬に優しい方法で行うようにしてくださいね。

【これもNG!】耳の病気になって初めて耳を触る

耳がかゆく、耳掃除が必要な犬

子犬がよく見せる、耳の病気が疑われる症状には、

  • 耳をよく掻く
  • 頭をよく振る
  • 頭を傾けるしぐさを頻繁にする
  • 耳が臭い

などがあります。

こんな症状がみられるときには耳の中を確認しておきたいところ。でも、病変のある耳を触られることは、子犬にとって痛みやストレスを伴います。
人間だって、ケガしている部分を触られるのは怖くて嫌ですよね。そのため、耳に異常があるかもしれない…と思ったときにはじめて子犬の耳を触ることはおすすめしません。

「痛い耳をさわられた!」という記憶が強く残ってしまうと、子犬が耳に触れられるのを嫌がるようになってしまいますし、その後の耳掃除や耳の治療も難しくなってしまいます。

【GOOD!】子犬の頃から「耳を触る練習」をしておこう

耳掃除がスムーズにできる犬になるためには、子犬のころから「耳に触られる」ということになれておくことが大切です。自宅で本格的な耳掃除をするのは、必ず子犬が「耳に触られる」ことに抵抗がなくなってからにしてください。

犬は口や足、しっぽ、耳などの体の末端を触られるのが苦手です。でも、子犬のころから、体中を触る練習をしておき、犬が本来触られるのが苦手な部分に触られることに慣れておけば、普段のグルーミングもしやすくなりますし、病気になった時の診察もスムーズです。

もっと言えば、「体中触られるのが大好き!」そんな状態になっておけば、自宅でスキンシップを楽しむこともできますし、健康チェックがとてもしやすくなるのです。
これは、「耳」についてもいえること。できるだけ早いうちから、耳を触る練習をしておき、耳を触られるのが好き!な状態にしておくことで、耳掃除に対するハードルを低くしておきましょう。

子犬の耳掃除のチェックポイント

耳掃除の前に!子犬の耳を触る練習

1.まずは子犬の体中を触る練習から。
いきなり子犬が苦手な場所を触る練習をしてしまうと、子犬が触られること自体を嫌いになってしまうかもしれません。子犬が触られてうれしい場所からスタートして、手をスライドさせるように体中を触る練習をしましょう。

2.それができたら、耳にもチャレンジ
最初はほんの1秒、子犬の耳を触ることからスタートです。少しずつ触る時間を長くしていきましょう。耳の外側からはじめていき、少しずつステップアップ。耳をめくったり、耳の内側を指でなぞったりまでできるとgood!

3.最後に、子犬が触られるのが好きな場所を触ってあげて、練習終了!
練習を良い印象で終えるために大切なこと。ぜひ最後に子犬が触られて喜ぶ場所を触って終わりにしてください。そしてもう一度、大げさなくらいほめてあげましょう。体を触られることとうれしいことが結びつけば、耳を含め、体に触られることが好きになってくれるはずですよ。

子犬が嫌がることを練習するときには、食べ物を何粒か用意しておいて、片方の手で少しずつかじらせながら練習することがおすすめです。
もちろん、誉め言葉をやさしくかけ続けることもお忘れなく。途中で子犬が触られるのを嫌がったら、食べ物で気をひきつつ、少しずつ練習していきましょう。

練習を終えて安心して眠る犬

耳を触られることに抵抗がなくなれば、自宅での耳掃除もOK

犬の耳は、耳道が5cm~10cmと長く、L字型に曲がっています。そのため、通気が悪く、菌が繁殖しやすい傾向にあり、外耳炎などの耳のトラブルを起こしやすくなっています。

そんな複雑な構造をしている犬の耳ですので、耳掃除は少々ハードルが高いのです。

犬の本格的な耳掃除には、イヤークリーナー(洗浄液)を直接耳に入れて掃除する方法があります。無理やり耳掃除をしてトラウマを与えないように、必ず、子犬が耳を触られることに慣れてから耳掃除をはじめてください。
犬が嫌がらない耳掃除には、子犬が不快に感じないように人肌に温めたイヤークリーナーを使うなど、いくつかのコツがあります。はじめは動物病院で指導を受けることをお勧めします。

普段は見えている汚れをふきとるだけでもOK

毎日のスキンシップの一貫として、子犬の耳の中を観察してみましょう。
子犬が耳を触られるのにまだ抵抗があるようならば無理はしないで。片方の耳だけ確認して、反対側は翌日にしてもかまいません。

耳掃除をしたあとの犬

子犬の耳の中に汚れや耳垢が見られれば、コットンに耳洗浄用のローションを浸して、やさしく拭きとります。指が届く範囲だけで大丈夫。
ローションがなければ、水で湿らせたコットンでもOK。あらかじめローションが浸してある『耳掃除シート』もお手軽でおすすめです。
人間が使うような綿棒は、耳道の粘膜を傷つけてしまったり、耳垢を奥に押し込んでしまったりすることもあるので、おすすめしません。

たれ耳の犬種であれば、耳を裏返して、新鮮な空気を入れてあげましょう。ずっとふさがれたままにしておくと、湿気がこもり、菌が繁殖する原因にもなります。

もしも子犬の耳に赤みや傷をみつけたら、動物病院に連れて行ってあげましょう。奥の方に耳垢が見えて気になるときも、無理をせず、動物病院でとってもらうと安心です。

耳掃除の前に「耳を触る練習」を!

子犬の耳を健康に保つためにも、子犬との関係を悪化させないようにするためにも、子犬が嫌がる「いきなり、むりやり、耳掃除」は絶対NG。トラウマを与えず、耳掃除嫌いにならないようにすることが大切です。「耳を触られることは怖くない」「耳を触ってもらうと気持ちがいい」と子犬に感じてもらえるように、日ごろから少しずつ練習していきましょう
子犬の体の色々な部位を触る練習については こいぬすてっぷ3か月編で紹介しています。ぜひ、お問合せくださいね。

こいぬすてっぷに所属している獣医師チーム。臨床経験が豊富な獣医師により構成されています。獣医療の知識や経験を生かし、子犬育て、しつけに関わる正しい知識をわかりやすくお届けしていきます。

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