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犬の「お手」の教え方。うまくいかない時にはココを見直そう。

   2019/01/31

愛犬に「お手」をさせたいと思って練習をしているけれど、どうもうまくいかない…そんなときは、一度「お手」の教え方を最初から見直してみましょう!「お手」は犬のしつけとしてとても有名なコマンドのひとつではありますが、実は教え方にはちょっとしたコツがあるのです。犬が「お手」をしてくれないのには、犬なりの理由があるのかもしれませんよ。今回は、お手の練習がなかなかうまくいかない人必見の「愛犬への『お手』の教え方」をご紹介します。

犬が嫌がらないお手の教え方

愛犬にこんな「お手」の教え方、してませんか?

「お手!」で無理やり犬と握手するのはNG!

愛犬がなかなか「お手」をしてくれないときは、まず、どのような「お手」の教え方をしているか見直してみましょう。

「お手!」「お手!」などと連呼しながら、無理やり犬の手を握っていませんか?

これは、犬にとって、非常に迷惑な教え方である可能性があります。
足先は、多くの犬が触られるのを苦手とする場所。足先を触られるのが苦手な犬にとって、いきなり前足をグイっと握って持ち上げられることは、とても嫌なことでしょう。
犬は前足を触られることにさらに嫌な印象を持ってしまいますし、同時に「お手」という言葉に対しても「嫌なことをされる言葉」と認識してしまうかもしれません。

また、自分がされたくない行為を何度も何度も繰り返しする飼い主のことを、心から安心できる相手と思えるでしょうか…?しつけをすることで、愛犬と飼い主の関係が悪化してしまうようでは本末転倒ですよね。
愛犬には犬が嫌な気持ちを持つことなく「お手」ができるようになる教え方をしてあげましょう。

犬が自らお手をする教え方

「お手」の教え方① まずは犬が自ら前足を挙げる練習

犬が嫌な気持ちになることなく「お手」ができるようになる教え方にはコツがあります。それは「犬が『自ら』前足を出すようにすること」です。
そのために大切なことは、無理やり犬の前足を握ったり持ち上げたりしないこと。ここではまず、「自ら前足を挙げる」ことの教え方からです。「お手」という言葉はまだ必要ありません。

まずは、おすわりの姿勢からスタートです。
おすわりの姿勢をとれたら、犬の足の甲の部分をそっと触ってみてください。
犬の前足の甲をそっと触った時に、ひょいっと犬が前足を挙げたら、その瞬間に「上手!」としっかり褒めてあげましょう。たったこれだけ。これを何度か繰り返してください。

最初はほんとうにこれだけでOKです。それだけ?と思うかもしれませんが、大丈夫。
とにかく焦らずゆっくりステップアップしていくことが成功への近道です。

※おすわりの教え方はこちらの記事をご覧ください。
【犬のおすわりの教え方】完全マスターには「しあげのステップ」が超重要!

「お手」の教え方② 「お手」の言葉を教える

ここで「お手」という言葉と「前足を挙げる行為」を結び付けましょう。
犬の前足の甲をそっと触って、犬が前足をひょいっと挙げた時に同時に「お手」と言うようにしてください。犬の前足を飼い主の手に乗せることはまだ考えなくてOKです。

「お手」の言葉と同時に犬が触られた前足を挙げることができたら、その瞬間に褒めてくださいね。
これも何度も何度も繰り返し練習しましょう。

「お手」の教え方③ 前足を自ら飼い主さんの手に乗せる

犬に優しいお手の教え方

いよいよ、飼い主の手に犬の前足を乗せる練習です。
「お手」の合図で犬が前足を挙げた瞬間、犬が挙げた前足の下に、さっと飼い主の手を差し出してください。

そして、ここからは犬の前足が飼い主さんの手に触れたときだけ褒めることを繰り返しましょう。何度も繰り返しているうちに、徐々に犬が自ら飼い主さんの手に触れてくるようになるはずです。

ここでは、飼い主さんの手の上に犬が自ら前足を「乗せるだけ」で合格です。
「握手」のように愛犬の手を握ってみたくなる気持ちは抑えて、上手に前足を乗せられた愛犬を誉めてあげてください。少しずつ前足を乗せている時間を長くしていけるように、ゆっくり時間をかけて練習しましょう。

「お手」の教え方④ 犬の前足をそっと握る

①~③の教え方を実践することで、犬は「お手」の合図で自ら前足を飼い主の手の上に乗せてくれるようになってくれるはずです。
でも、日常生活でマスターしておきたいしつけとしての「お手」のゴールは、前足を優しく握れるようになること。これは、グルーミングや散歩のあとの足ふきなどをスムーズに行えるようになるために大切なことです。
ここまでできたらぜひもう一段、ステップアップしてみましょう。
次は、「お手」で飼い主の手の上に乗せた愛犬の前足を、優しくそっと握られることを練習しましょう。

前足を握られるということは、犬にとって苦手な行為であることが少なくありません。ですから、できるだけ、「前足を優しく握られる」ということに良い印象を持ってもらうことが教え方のポイントとなります。

「お手」で飼い主の手の上に乗せた前足を優しくそっと握ってみてください。くれぐれも「握手」のようにぎゅっと握ったり、握った前足を上下に振ったり、前足を引っ張ったりはしないでください。

犬の前足を優しく握っている間は、しっかりと誉め言葉をかけながら、反対の手に握ったおやつなどのご褒美を少しずつ与え続けてください。苦手なことを我慢している状態を褒め続けることで、お手で前足を握られることに対する印象を良いものにしていくのです。

愛犬の前足を優しく握って少し時間がたったら、必ず「愛犬がおやつを食べている間に」握るのをやめましょう。ここが大事なポイント。握られることを嫌な印象で終わらせないことが大切です。
最初はほんの一瞬からスタート。1秒でも我慢できたらしっかりと褒めてあげてくださいね。そのようにして、少しずつ愛犬の前足を握っている時間を長くしていきましょう。

このように、犬が前足を握られることに対して、良い印象を持てるような教え方を続け、犬が前足を優しく握られることが好きになれたら「お手」の教え方は大成功。足ふきやブラッシングへとステップアップしていきましょう。

お手の教え方に成功して足ふきができる犬

犬が自ら「お手」をしたくなる教え方をしよう!

犬に「お手」を教えることが大切なのは、普段のお手入れをできるだけストレスなく、楽しく進めていけるようにするためです。とはいえ、前足を飼い主に預けるという行為は、本来は犬にとっては迷惑な行為であることがほとんど。「お手」ができて当たり前、という考えは捨て、できるだけ愛犬が嫌な思いをしない教え方、犬が自ら「お手」をしたくなるような教え方でゆっくりと「お手」を教えてあげてくださいね。上手にできた愛犬を心から褒めることもしつけではとても大切。ぜひ、愛犬との絆を大切にした教え方で「お手」をマスターしてくださいね。
こいぬすてっぷでは、「お手」だけでなく、暮らしに必要な様々なしつけについて、愛犬にやさしい教え方で月齢ごとにご紹介しています。ご興味のある方はぜひお問合せください。

※「お手」を教えることの大切さについては、こちらの記事でご紹介しています。
【犬のしつけ】「おすわり」「お手」は本当に必要なの?

東京大学農学部 獣医学専修を卒業後、大阪の高度獣医二次診療病院に勤務の後、渡米しミシガン州立大学、カリフォルニア大学 ディビス校にて、整形外科・再生医療の研究などに携わる。帰国後は、アメリカでの経験を活かし、川村動物病院の院長として、より良い地域医療の普及に邁進中。

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