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【吠える犬への対策】犬はなぜ吠える?「うるさい!」と言う前に知っておいてほしいこと

   2018/09/11

「よく吠える犬」と「あまり吠えない犬」、あなたの愛犬には、どちらになって欲しいですか? 多くの人は「あまり吠えない犬」になって欲しいと答えるのではないでしょうか。でも、犬が吠えるのは自然なこと。それなのに、人間社会で人とともに暮らす犬が吠えすぎると、それは「騒音」とされてしまい、時には「無駄吠え」なんていわれてしまうことも。「なぜ、この子は吠えるんだろう」。飼い主がその原因を考えてあげること、そして適切な対応をすることで、暮らしの中で困ってしまうような「吠え」は防げます。ここでは、犬に「うるさい」と言ってしまう前に知っておきたい、犬が吠えることの意味と、吠える犬への対策について紹介していきます。

吠える犬は何かを伝えたい!「うるさい」と言わないで!

犬が吠えるとき、ついつい「うるさい!静かにして!」などと言っていませんか?
近所への迷惑、やりたいことに集中できない、テレビの音が聞こえない…色々と言いたいことはあるかもしれませんが、そこはぐっとこらえて、「うるさい!」という前に、犬がなぜ吠えるのかを考えてみてください。

犬が吠えるのは、何かを訴えたいから!

大きな声で吠える犬

犬がコミュニケーションをとる方法は主に次の3つです。

  •  匂い
  •  態度や表情 (しっぽを挙げる、毛を逆立てる、あおむけになるなど)
  •  声  (吠える、うなるなど)

つまり、「吠える」ことは犬にとっては大事なコミュニケーション方法のひとつ。だからこそ、犬が吠えるからといって、「うるさい」などと言って叱ることを繰り返すのは、正解とはいえません。犬が吠えるときには、犬は何かを訴えたいのです。

では、犬はどんなときに、何を訴えて犬は吠えるのでしょうか。それを探るためには、まず、愛犬の様子を注意深く観察する必要があります。

犬が吠える…「警戒吠え」と「要求吠え」を見分けて対応

「何だ?」、「あやしいぞ!」、「誰かが来たよ!」、「一緒に遊ぼうよ」、「こっちを見てよ」、「あっちに行け!」など、犬はさまざまな気持ちで吠えています。
むやみに吠えることを止めさせたいのであれば、まず、犬がどんな気持ちで吠えるのかを理解しなくてはいけません。

犬が吠える理由と犬の気持ちをくみとったうえで、「吠えなくてもいいよ、きちんと伝わっているよ」と愛犬に教えてあげることが、大切です。

ここでは、犬がよく吠えるシーンを例にあげて、対応方法を紹介しましょう。

大声で吠える犬

ケース1 インターホンが鳴ったら吠える!

インターホンに反応して吠える犬の話はよく聞きます。
その時の犬の気持ちは、「誰かきたよ!怖い!」や「誰だ?あっちへ行け!」などでしょうか。

もしかしたら、インターホンがなって知らない人が家に入ってきて驚いた、怖かった、などの経験が重なり、犬は「インターホン=怖い!」と学習してしまったのかもしれません。

このように何かに警戒して吠える吠え方のことをよく「警戒吠え」と言います。
では、この警戒吠えをやめさせるには、どうすればよいのでしょうか。

答えはシンプル。インターホンが鳴った時の警戒心や恐怖心を和らげてあげればいいのです。
叱るのではなく、まずは警戒してしまう犬の気持ちを受け入れ、愛犬に「大丈夫だよ」などと優しく声をかけて安心させましょう。

そのうえで、「インターホン=怖くない!吠えなくても大丈夫!」とさらに学習するような練習を重ねましょう。
「インターホンが鳴ると楽しいことがある!」という経験をたくさん積ませるのです。愛犬が喜ぶこと、ご褒美をあげたり、遊んであげたり、撫でてあげたり、あなたの愛犬が好きなことと、「インターホン」をセットにすることで、インターホンに対する警戒心が和らぎ、インターホンが鳴るたびに吠えるような「警戒吠え」は防止できるはずです。

※「こいぬすてっぷ」生後6ヶ月編では、インターホンをきっかけに吠える犬への対策、さらに飼い主さんが来客への応対から戻ってくるまでハウスで待っていられるようにする練習方法もご紹介しています。

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ケース2 夕食の時間になると吠える!

飼い主さんが食事の支度をし始めると、「自分のごはんももうすぐ出てくる!」と察知して吠える犬も少なくありません。
これはいわゆる「要求吠え」。
「早くごはんをちょうだい!」と飼い主さんに訴えて吠えるのです。
その他にも、「もっと遊んで!」「一人にしないで!」などという要求を通すために犬が吠えるような場合もあります。

要求を通すために吠えようとする犬

このように犬が何かを要求して吠えるのをやめさせたいからと、吠えるたびに犬の要求に応えて、ごはんをあげたり、遊んであげたりしてしてはいませんか?
それでは「吠える=飼い主さんがかまってくれる、要求に応えてくれる」と犬が学習してしまい、要求があるときの吠えがエスカレートてしまうことも。
犬が吠えるのをやめ、落ち着いてからごはんをあげるなど、飼い主さんは要求に応えるタイミングを考えなくてはいけません。

また、いつも吠えるタイミングがわかっているのであれば、愛犬が吠える前にその要求を満たしてしまうのもひとつの方法です。

吠える犬への対策、ポイントは先回りして吠えさせないこと!

吠えた犬を叱ることは絶対NG

犬は何か訴えたいことがあるから吠えているのですから、吠えてしまった犬を叱ることは、決してしてはいけません。
犬が吠えたあとにすることは、「うるさい」などと叱ることではなく、犬の訴えが何なのかを考えること。

吠える前にサインを出す犬

今、あなたの愛犬が吠えてしまったことは、しかたのないこと。
次は吠えさせないようにすることを考えましょう。
つまり、吠える前に飼い主が動いてあげる。犬に吠えさせない、吠えなくてすむようにしてあげる、それが一番いい「吠え対策」なのだということを覚えておきましょう。

犬が吠える前に出しているサインに気付いて!

「要求吠え」や「警戒吠え」への対策としてベストなのは「吠える前に気持ちを察して対応し、吠えさせないこと」。吠えてしまってからの対応を誤ってはいけないのはもちろんですが、犬が吠えるような環境、吠えるような状況を作らないようにこころがけることがとても大事なのです。

この記事のはじめにお伝えしたように、犬には、「吠える」以外のコミュニケーションの方法があるのです。犬は吠える前の段階で、表情や仕草、ボディーランゲージなどで飼い主に何かを訴えているはずです。

吠える前に警戒している犬

「音のしたほうを警戒した様子でじっと見ている」「おすわりしてじっと飼い主さんを見つめている」や、「飼い主さんの足にまとわりついてウロウロする」など、「何かこわいことがあるのかな?」「何かしてほしいことがあるのかな?」などと思うことはありませんか。
ぜひ、そのタイミングで愛犬に声をかけて警戒している対象から気をそらせてあげたり、要求に応えてあげたりしてください。
そうすることで、犬は吠えなくてすみます。忘れてはならないのは、そこで吠えなかったことを褒めてあげること。これを繰り返すことで、犬は「吠えなくても飼い主さんはわかってくれる!」ということを学び、吠える以外のアピール方法で飼い主さんに訴えてきてくれるようになるのです。

※吠える犬への対策についてはこちらでもご紹介しています。
【無駄吠え】子犬目線で考えたら、対策が見えた!

愛犬が吠えるときは、生活環境のチェックも忘れずに!

吠える犬への対策を考える際には、犬の毎日の生活をふりかえり、充足した環境が作れているかどうかをこまめに見直すことも忘れないでください。
運動は足りているでしょうか、飼い主さんと一緒に遊ぶ時間は十分でしょうか。
こういった、「犬が求めること」をあらかじめ満たしておくだけでも「困った吠え」はずいぶん減るはずですよ。

吠えることは生まれもった大切な意思伝達の方法であることも忘れずに

無駄吠えをしない犬

吠える犬の対策を色々と実践していくことは、犬との暮らしの中でどうしても必要なこと。
とはいえ、「吠える」ことが犬に本来備わった、大切なコミュニケーション方法である以上、犬と生活する中で、「吠える」という行動を完全になくすことは難しいでしょう。
犬と心から幸せに暮らしためには、お互いルールの中で折り合いをつけていくことも大切。生活をしていくなかで支障となるような不必要な吠えや執拗な吠えをなくすことを目指して、根気よく取り組んでいきましょう。

犬は吠えるもの。決して叱らず、吠えなかったときにしっかり褒めて。

犬は本来吠えるものです。吠えないことが当たり前だと思っていると、つい吠える犬に「うるさい!」と叱ってしまいがち。でも、「吠えない」ことは決して当たり前ではありません。「吠えない犬」の多くは、人間社会で一緒に生きていくために、人間社会でのルールを覚え、「吠える」という行動を抑えているだけなのです。「犬が吠える…」と悩んでいる飼い主さんは、ぜひそのことを忘れずにいてくださいね。愛犬のことをわかってあげられるのは飼い主さんです。犬が警戒しそう、何かを要求してきそう、など、いつもは吠えるような状況でも愛犬が吠えずにいられた時には、「吠えなかったね、いい子だね、ありがとう」心からそう思い、しっかりと褒めてあげることが大切なのです。

こいぬすてっぷ」生後6ヶ月編では、愛犬の吠え対策についてより詳しくご紹介しています。犬の吠え対策は子犬期を過ぎてからでも実施できます。成長してしまったから、とあきらめずに是非本書をご参考に吠え対策をしてみて、愛犬との暮らしをより快適なものにしてくださいね。

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こいぬすてっぷに所属している獣医師チーム。臨床経験が豊富な獣医師により構成されています。獣医療の知識や経験を生かし、子犬育て、しつけに関わる正しい知識をわかりやすくお届けしていきます。

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