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犬の健康チェックは〇〇しながら毎日しよう!おさえておきたいポイントまとめ。【獣医師監修】

   2018/10/24

愛犬には健康で長生きをしてもらいたいですよね。人と同じように、犬の場合も、元気で長生きするには、健康的な生活習慣、ワクチンなどによる病気の予防、そして病気の早期発見と早期治療がとても大切。その中でも病気の早期発見に役立つのが、「動物病院での定期的な健康診断」と「家庭での毎日の健康チェック」です。愛犬の一番近くで暮らしている飼い主さんが、言葉で異変を伝えられない愛犬に起きた異常に気付いてあげることが、病気の早期発見につながります。そのためにも、自宅でできる簡単な健康チェックを日々の習慣にしてみませんか?今回は、毎日のお世話やスキンシップを楽しむ流れで簡単にできる、愛犬のための健康チェックのポイントをご紹介します。

ブラッシングやスキンシップをしながら健康チェック!

まずは、愛犬の体を見て、触って健康チェックをしましょう。愛犬が体中を触られることに慣れていることがポイント。中には、足先やお尻回り、口の中など、多くの犬が触られることが苦手な場所もあります。無理やり色々な場所を触って犬が嫌な思いをしないように進めてあげてくださいね。触らせてくれたり、上手に見せてくれたりした時には、誉め言葉やご褒美を忘れずに。犬の体を撫でてあげながら、また、ブラッシングをしてあげながら、リラックスしている時にゆったりと観察していきましょう。

※ブラッシングと犬の体を触る練習についてはこちらの記事でご紹介しています。
【犬に優しいブラッシング】成功のための3つの秘訣と基本の方法

愛犬の健康チェックのポイント① 眼

目から健康チェックをしている犬

愛犬の表情をよく観察するとともに、目やその周囲にいつもと違ったことがないかをチェックしましょう。

  • 目つきや表情がいきいきとしているか
  • 目ヤニや涙が異常に多くはないか
  • 充血していないか
  • 眼球が濁っていないか
  • 眼をかゆがっていないか
  • 眼をあけにくそうにしていないか
  • 白目の部分の色が黄色くないか

中でも、急に眼がうまく開けられなくなったような場合には、外傷などにより犬の眼の表面である角膜に傷がついているケースもあります。角膜に傷がついている時には、大至急動物病院を受診し、可能な限り早く治療を開始することが勧められます。

愛犬の健康チェックのポイント② 耳

耳の健康チェックをされる犬

健康な犬の耳の内側はきれいなピンク色、強いにおいもないはずです。定期的に耳のケアをしながら、耳の健康チェックをしてあげましょう。

※耳掃除についてはこちらの記事でご紹介しています。
耳掃除で子犬と格闘しないため…早い時期からしておきたいコトとは?!【NG例も紹介!】

  • 強いにおいがしないか
  • 耳垢が溜まりすぎていないか
  • 痒みや腫れはないか

細菌や真菌などの感染による外耳炎を起こしていると、耳垢が増え、においも強くなります。早めに動物病院を受診し、治療を開始しましょう。

愛犬の健康チェックのポイント③ 鼻

鼻の様子から健康をチェックされている犬

健康な犬の鼻の表面は湿っていることがほとんどですが、健康であっても乾いている場合もあります。いつもは湿っているのに鼻が乾いている時には、発熱などの何らかの異変があることがありますので要注意です。

  • 鼻水が多くはないか
  • 黄色い膿のような鼻水は出ていないか
  • 鼻血はないか

犬の鼻水は、犬が自分でなめてしまって気づかないケースもあります。犬が頻繁に鼻をなめているような場合には注意が必要です。

愛犬の健康チェックのポイント④ 口

口の中の健康チェックを受ける犬

口の中の様子は、犬の健康状態のチェックの大事なポイントとなります。犬が口を触られることに慣れていない場合は、まずは口を触る練習から少しずつ練習していきましょう。歯磨きをしながら、口の中の健康チェックができると理想的。

※犬の口を触る練習についてはこちらの記事でご紹介しています。
【獣医師監修】子犬が歯磨きを嫌がらないようになるコツとは?!

  • 歯茎や舌の色はきれいなピンク色をしているか
  • 口臭は強くないか
  • よだれが多くはないか
  • 歯がぐらついていないか

歯茎の色がいつもより薄い、内出血を起こしている、黄色っぽい、紫色っぽいなど、「歯茎の色がおかしい」と感じる時には、貧血やその他の深刻な病気の可能性も。早急に動物病院を受診してください。
また、歯石が多く、歯肉に腫れがある場合、口臭が強い場合には、歯肉炎や歯槽膿漏を起こしている可能性が。出来るだけ早く治療を受けることが勧められます。

愛犬の健康チェックのポイント⑤ 皮膚と被毛

毛のつやから健康チェックをしている犬

犬の健康状態が良くないと、毛のつやは悪くなります。ブラッシングをしながら、被毛や皮膚の様子をしっかりチェックしましょう。

  • 毛ヅヤは悪くないか
  • ノミやマダニは見られないか
  • フケは出ていないか
  • かゆみはないか
  • 部分的、もしくは全体的な脱毛はないか
  • できものや傷はないか

きちんと定期的な駆虫をしていても、ノミやマダニのチェックは行いましょう。しっかりと被毛をかきわながら観察することがポイントです。

※ノミ、マダニについてはこちらの記事でご紹介しています。
秋冬も忘れず予防!犬がノミに感染したら…症状は?人にも影響がある?【獣医師監修】
愛犬との散歩、レジャーは「ダニ」に要注意!【秋も予防が必須】
※犬の脱毛についてはこちらの記事でご紹介しています。
【獣医師監修】犬の毛が抜ける…病気を見分ける5つのポイントと3つのおすすめケア
※犬の痒みについてはこちらの記事でご紹介しています。
【原因リスト】犬が痒がるのは病気のせい?理由と対処法まとめ

愛犬の健康チェックのポイント⑥ 体全体

仰向けで健康チェックを受ける犬

犬の体全体も見て、触ってしっかり健康チェックをしてあげましょう。

  • 肥満になっていないか
  • お腹だけふくれていないか
  • 乳房にしこりはないか
  • 強いにおいがしないか
  • 触った時に嫌がったり、痛がったりするところはないか
  • しこりができていないか

※犬の肥満度のチェック方法についてはこちらの記事でご紹介しています。
犬の肥満チェック法。「肥満かも?」と思った時にするべきことは?【獣医師監修】

愛犬の健康チェックのポイント⑥ 足

足ふきをしながら健康チェックをする犬

よく動かすところであり、また、散歩などでケガをしやすい場所でもある足。散歩のあとに足ふきをしながら、健康チェックをしてあげるのもおすすめです。

  • 爪がのびすぎていないか
  • 肉球や指の間をケガしていないか

愛犬の左後肢の爪だけが削れているなど、特定の場所だけ不自然に削れているような場合には、運動機能に何らかの異常が起こっている可能性もあります。歩き方もチェックし、早めに動物病院で相談することをお勧めします。

愛犬の健康チェックのポイント⑦ お尻まわり

お尻回りの健康チェックをされている犬

犬はしっぽを触られることが苦手なことがほとんど。少しずつしっぽやお尻回りも触れるように練習をしておきましょう。

  • 肛門周囲に炎症はないか
  • お尻回りが汚れていないか
  • メス犬の場合、外陰部から血や膿の混ざったおりものが出ていないか
  • お尻のまわりに不自然なふくらみがないか

避妊をしていないメス犬で、発情とは関係のない時期に外陰部から血や膿の混じったおりものが出ている場合には、子宮蓄膿症の可能性があります。子宮蓄膿症は、急激に状態が悪化し、命に関わることもある疾患ですので、大至急動物病院を受診してください。
また、肛門周囲は炎症を起こしやすい場所です。頻繁にお尻を地面にこすりつけるような行動が見られる場合には、できるだけ早く処置を受けましょう。また、犬の肛門回りに普段はつかないような汚れ、特に血や膿のような汚れがある場合、肛門腺で炎症を起こしている可能性も。すぐに動物病院を受診してください。

愛犬と遊びながら、散歩しながら、健康チェック!

散歩で健康チェックを受ける犬

健康状態の変化が犬の行動に現れることもあります。愛犬と遊びを楽しんでいる時や、散歩をしている時も、愛犬の行動にいつもと違った様子がないか、しっかりチェックしておきましょう。

  • ふらついたり、足をひきずったりしていないか
  • うす暗いところを嫌がることはないか
  • 障害物をきちんと避けられているか

朝の散歩は嫌がらないけれど、夕方薄暗くなると不安そうな様子で散歩を嫌がる…といったような場合、視力に問題が出始めているケースもあります。犬の視力の低下は発見がしづらいものです。愛犬のちょっとした行動の変化に気づいてあげられるようにしっかり観察してあげましょう。

愛犬のお世話をしながら健康チェック!

食欲から健康をチェックされている犬

犬の健康状態がもっともわかりやすいのが食欲です。その一方で、飲水量は見落としがち。毎日のお世話の中で、しっかりと健康チェックをしておきましょう。
また、尿や便といった排泄物の量や色、形状だけでなく、回数や排泄するときの行動も大事な健康チェックのポイントです。

  • 食事量や飲水量が急に増えたり減ったりしていないか
  • 尿や便の様子に変わりはないか
  • 排泄時の行動にかわりはないか、排泄しづらそうにしていないか

排尿しようと何度も力んでいるのに、ほとんど尿が出ていない場合には、尿道閉塞となっている可能性があります。大至急動物病院を受診しましょう。

気になる便や尿の様子があったときには、可能であれば排泄物を持ってできるだけ早く動物病院を受診してください。また、排泄時の行動で気になることがある場合には、動画を撮影するなどして受診時にもっていくと診断の参考になります。

※尿の異常についてはこちらの記事でご紹介しています。
犬が血尿したかも…色や観察のポイントは?緊急性の判断や原因は?【獣医師監修】

犬の健康チェックを日課にしましょう

いかがでしたか。日々無意識にチェックしているポイントもあれば、そうでないチェックポイントもあったかと思います。ここに挙げたチェック項目以外にも、気になることがあれば、ぜひ早めに動物病院へ相談をしましょう。また、一見問題がないように見えても、定期的に獣医師による健康診断を受けることをおすすめします。どんな病気も早期発見と早期治療が大切です。愛犬の健康を守れるのは飼い主さん自身。言葉を話せない愛犬のため、日々のスキンシップ、コミュニケーションの中でできる愛犬の健康チェック、ぜひ実践してみてくださいね。

東京大学農学部 獣医学専修を卒業後、大阪の高度獣医二次診療病院に勤務の後、渡米しミシガン州立大学、カリフォルニア大学 ディビス校にて、整形外科・再生医療の研究などに携わる。帰国後は、アメリカでの経験を活かし、川村動物病院の院長として、より良い地域医療の普及に邁進中。

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