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犬のダイエット。成功するための5つのポイントとは?【獣医師監修】

 

肥満で愛犬がダイエットをしなくてはならない…でもダイエットで健康を害してしまっては本末転倒ですよね。犬が健康的にダイエットするために必要なことは、食事療法と運動だけではありません。肥満に伴っておこる様々な不調を軽減させてあげたり、肥満によって起こる二次的な健康問題を予防してあげたりすることもとても大事なことなのです。健康的なダイエットとは、単に体重が減ればOK!というわけではないことをしっかりと認識しておきましょう。ここでは、犬のダイエットを成功させるために大切なポイントを5つご紹介します。

犬のダイエット、成功するための5つのポイント

ダイエットをしている犬

愛犬のダイエットを健康的に成功させるためには、次の5つのポイントがあります。

  • 肥満度チェックと無理のないダイエット計画の作成
  • ダイエット計画の遂行
  • 自宅の環境整備
  • ダイエット中の犬の健康管理
  • 体重測定と軌道修正

やみくもな食事制限や無理な運動は、ダイエットがうまくいかないばかりか、愛犬の健康を害してしまうことにつながります。ぜひ、これらのポイントをひとつずつ確認し、丁寧なダイエットを行いましょう。

①ダイエットが必要かも…と思ったらまずは動物病院へ

愛犬にダイエットが必要かも…と思ったときには、一度動物病院を受診しておくことをおすすめします。特に愛犬が重度の肥満の場合や太ってしまうような心当たりがないにも関わらず太ってきてしまった…といった場合には早めに動物病院を受診しましょう。

ダイエットが必要な犬

これは、犬の肥満の原因には、単純に食事が多すぎたり、運動不足だったりするケースのほか、病気が原因で太ってしまっている場合もあるからです。また、肥満によって、内臓機能などに負担がかかり、糖尿病のような二次的な問題が出ているケースもあります。さらに、無理な食事制限や無謀な目標設定といった無茶なダイエットをしてしまうことは、犬の健康を害することにつながります。

動物病院では、犬の肥満の状態をきちんと把握し、肥満の原因となる疾患がないか、肥満を原因として二次的な健康問題が起こっていないかをきちんと診断したうえで、犬の年齢や性別、健康状態やライフスタイルにあわせて愛犬にあった、無理のないダイエット計画を提案してくれます。健康的なダイエットを実現させるためにも、ダイエットが必要かも、と思ったらぜひ一度動物病院を受診しましょう。

※自宅での犬の肥満度チェックの方法はこちらの記事でご紹介しています。
犬の肥満チェック法。「肥満かも?」と思った時にするべきことは?【獣医師監修】

②ダイエット計画を確実に遂行しよう!

動物病院では、犬の肥満の程度を含めた健康状態をしっかりと診断してもらいましょう。肥満の原因となるような病気がなければ、いざダイエットスタートです!

ダイエット用の犬の食事

まずは愛犬の犬種、年齢や性別、ライフスタイルや体調に合わせたダイエット計画を作成してもらいます。適正なカロリーを算出してもらい、愛犬に必要な一日分の食事の量を計算してもらいましょう。当然ですが、隠れておやつを与えたりはせず、指示された食事量をきちんと守ってください。
場合によっては愛犬のダイエットに適したフードを選んでもらうという方法も。減量用のフードは、通常のフードに比べると割高であることが多いですが、1日に食べられるフードの「かさ」は維持しつつ、カロリーを減らして、しかも必要な栄養素はきちんととれるように作られています。また、満腹感が長続きするような工夫がされているものもありますので、ダイエット中の犬の満足度も高く、栄養面でも安心です。

ダイエット用のフードを食べてくれないような時には…

レンジで温めることでフードのにおいや風味を変える、お湯でフードをふやかして触感をかえる、などの工夫をしてみてください。くれぐれもやけどをさせないように、温度を確認して愛犬に食べさせてあげましょう。また、ダイエット用のフードへと食事を変更する時には、いきなり全量を変えてしまうのではなく、少しずつダイエット用のフードの割合を増やしていくようにしてください。

無理な運動は絶対NG

ダイエット中でしっかり散歩する犬

早く痩せたいからといって、過度な運動はNG。肥満は関節や心肺機能に負担をかけますので、ケガや体調不良の原因になりかねません。無理はせず、必ず減量計画で指示された運動量を守ってください。ダイエットがうまくいって体重が減ってくるにしたがって、少しずつ運動量を増やしていくことができるようになりますので、焦りは禁物ですよ。

かわいいおねだりに負けないで!

ダイエット中は、愛犬からのかわいいおねだりに負けないようにしなくてはなりません。家族全員が、ダイエットに対する気持ちを強く持つことが大切です。

③ダイエット中の犬を守る!自宅の環境整備もぬかりなく

肥満の犬は、関節などへの負担が増加していたり、暑さに対する耐性が落ちていたりと、普段の暮らしの中でも様々な健康問題を起こすリスクがあります。こういった、肥満を原因とする健康問題を起こさないためにも、自宅の生活環境を見直し、必要な整備をしてあげてください。

ダイエット中の犬にとって大切な温度管理

関節への負担を軽減するためには、フローリングにマットを敷いたり、滑りにくいカーペットを選択したりするなどしてあげましょう。また、肥満の犬では、熱中症を起こすリスクが非常に高くなります。室温管理には特に気を使ってあげてください。

④ダイエット中の犬の健康管理は念入りに!

肥満は心臓をはじめとした内臓への負担や関節への負担が大きく、さまざまな二次的な病気や体調不良、ケガなどを起こすリスクがあります。ダイエット中の犬に健康上の問題が生じたら、できるだけ早く発見し、治療をうけなくてはなりません。

  • 歩き方は変わっていないか
  • 呼吸のしかたはいつもと変わらないか
  • いつもより動きたがらなくなってはいないか
  • 熱っぽくはないか
  • 食欲はいつも通りか
  • 排便、排尿の様子はいつもと変わらないか

ダイエット中は、これら項目について、こまめに確認するようにしてあげてください。そのほかにも気になる症状が見られた場合には早めに動物病院へと相談することをおすすめします。

⑤ダイエット成功のカギ!定期的な体重測定と軌道修正

ダイエットを成功させるためには、飼い主さんの強い気持ちを持ち続けることがとても大切。ダイエットをしているんだ!という意識を途切れさせないためにも、週に1度は体重測定を行いましょう。自宅での測定が難しければ、体重測定のために動物病院を訪れるのもひとつの方法です。病院のスタッフと話をすることも、ダイエットのモチベーションの維持につながりますのでおすすめですよ。

ダイエット中に病院で体重測定をする犬

また、定期的に動物病院でダイエットの経過を報告し、必要に応じて軌道修正をすることも健康的にダイエットを成功させるために大事なこと。ダイエット計画を作成してもらった時に経過チェックのタイミングについても指示を受けておきましょう。

また、ダイエット中の犬は、空腹感による不満やストレスから、吠えるなどの困った行動が増えてしまうことも考えられます。
犬は一度に食べる量よりも、食事をもらえる回数に満足する傾向があると言われていますので、1回に与えるフードの量を減らして、食事を与える回数を増やしてみるのもひとつの方法です。また、フードの種類を変更することを相談してみてもよいでしょう。いわゆる「ダイエットフード」にも様々な種類があります。愛犬にあったものを見つけられるよう、相談してみてくださいね。

愛犬のダイエットを成功させて健康な体を取り戻そう

犬の肥満は、それ自体が病気のひとつであるという考え方も広まってきています。「ちょっと太ったくらいで病院に行くなんて…」などと心配しなくても大丈夫。愛犬に健康で長生きしてもらうためにも、ぜひ家族みんなで、そして動物病院とも協力して、愛犬のダイエットを成功させてくださいね。

東京大学農学部 獣医学専修を卒業後、大阪の高度獣医二次診療病院に勤務の後、渡米しミシガン州立大学、カリフォルニア大学 ディビス校にて、整形外科・再生医療の研究などに携わる。帰国後は、アメリカでの経験を活かし、川村動物病院の院長として、より良い地域医療の普及に邁進中。

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