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愛犬のしぐさから気持ちを読む達人になる方法は?

   2019/01/23

犬との暮らしの中で、「しっぽを振る=うれしい」「お腹を見せる=甘えてる」など、いわゆる「犬のしぐさについての解説」を一生懸命勉強したことのある方も多いでしょう。ところが、いざ愛犬を見たときに、「あれ?本当にうれしいのかな?」「本当に甘えてる?」と感じたことはありませんか?そう感じることができた方は、犬のしぐさから気持ちを読む達人に一歩近づいるといえるでしょう。犬のしぐさについての解説は、言葉を話せない愛犬の気持ちを知るためにとても参考になります。今回は、そこからもう一歩踏み出して、「愛犬のしぐさから気持ちを読む達人になる方法」をご紹介します。

愛犬のしぐさを読む達人になる方法は?

大事なことは、「あてはめる」ではなく、「読もうとする」こと

言葉を話せない犬はボディーランゲージで気持ちを表現します。ですから、犬のしぐさから気持ちを推測するために「犬のしぐさについての解説」はとても便利で役立ちます。
その一方で、もしも「ちょっと違うかも?」と感じることがあるならば、おそらくその感覚は間違ってはいないでしょう。当然ですが、犬はしっぽ以外の体の部位でも感情を表します。ですから、「しっぽを振る」という犬のしぐさひとつをとっても、しっぽ以外の部位で表現される感情によっては、必ずしも「うれしい」わけではないかもしれないのです。

また、犬種や犬の性格によっても、感情表現のしかたや、表現の強さが微妙に異なる場合もあるでしょう。人でも感情表現が豊かな人もいれば、あまり表に感情を出さない人もいるのと同じことです。

ですから、愛犬の気持ちをしぐさから読む達人になるためには、知識を駆使して「こんなしぐさはこんな気持ち!」と当てはめるのではなく、犬のしぐさや表情から気持ちを読もうとすることが大切。毎日一緒に暮らしている愛犬のことですので、少し愛犬を見るときの意識を変えてみるだけで、やがてちょっとしたしぐさから犬の気持ちの微妙な変化を「感じ取れる」ようになるでしょう。

しぐさから気持ちを感じ取ることが大事な犬

犬の微妙な気持ちの変化を感じることができれば、犬にとっての「苦手」「嫌い」を回避したり、「好き」「得意」を増やしてあげたりすることができるようになります。一日でも早く、そんな「愛犬のしぐさから気持ちを読む達人」になるために、まずは愛犬が「苦手・嫌い」、つまり気持ちがネガティブな状態か、それとも「得意・好き」というポジティブな気持ちかを意識したうえで、愛犬のしぐさを観察するトレーニングを重ねてみましょう。ここには、いくつか注目したいポイントがあるのでご紹介します。

ポイント①重心

一つ目のチェックポイントは、犬の重心の位置です。
重心が前にかかっている場合は強気な状態、つまり自信があってイケイケな状態ですね。一方、へっぴりごしのように重心が後ろにかかっている場合は、弱気になってしまっている状態、つまり自信がなく、「ひいて」しまっている状態です。

しぐさでチェックすべき重心が前にある犬と後ろにある犬

ポイント②緊張感

二つ目のチェックポイントは、しぐさや表情に緊張感があるかどうかです。
愛犬が何かのしぐさをするとき、身体に力が入っているでしょうか。それとも力が抜けているでしょうか。力が入っているなら、緊張や興奮状態にあるということです。力が抜けている様子なら、リラックスしているということがわかります。

緊張感のあるしぐさの犬

実践!色々な場面で犬のしぐさを観察してみよう

犬のしぐさから気持ちを感じ取るためのポイントを理解した上で、改めて愛犬のしぐさを観察してみてください。すると、今まで気づけなかった犬の気持ちがわかってくるはずです。

犬は様々な場面でボディランゲージをしています。家でリラックスしているときや、ご飯の用意をしているとき、散歩に連れて行くときや散歩中など、日々の何気ないしぐさからも気持ちを読み取ることができます。しっかりと観察していないと見逃してしまうようなしぐさがたくさん詰まっているのです。

様々なしぐさで気持ちをあらわす犬

愛犬がネガティブな感情の時のしぐさを見逃さないで!

ネガティブな感情を訴えているしぐさや表情は、特に見逃さないよう気をつけましょう。
例えば、犬や人に向かってしっぽを振っているとき。喜んでいると思いがちですが、もしかしたら怖がっていたり、警戒していたりするかもしれません。
また、寝転んでお腹を見せてきたとき、なでて欲しいのだろうと思いがちですが「これ以上近寄らないで欲しい」という強い不快感をしめしている場合もあります。

散歩が大好きなわんちゃんが、散歩中に見知らぬ犬や人に会ったときはどうでしょうか?
楽しそうにしていたのが、グッと身体に力が入って緊張することもあるはずです。そんな状態でしっぽをパッタパッタと振っている…。こんな時、愛犬が喜んでいると勘違いしてさらに近づけようとすると、愛犬が気持ちがネガティブな状態だった場合は噛みついてしまうなどの事故が起こってしまうかもしれないのです。

ネガティブな気持ちを訴えるしぐさの犬

ちょっとしたしぐさや表情から感じ取れる犬の「ネガティブな感情」を見逃してしまうと、大切なペットにとって強いストレスを強いてしまうことになりかねません。しかし、日頃から愛犬をじっくりと観察し、「不快」「警戒している」「怖い」「嫌い」といった感情を的確に読み取ってあげることができれば、強いストレスを感じる前に回避できるようになり、愛犬はより幸せに暮らしていくことができるでしょう。そして、そうした感情に気づいてくれる飼い主さんのことも、もっと頼りにしてくれるはずです。

犬のしぐさから「好きなこと」をたくさん見つけよう!

犬のしぐさや表情をじっくりと観察していると、犬が好きなことや、こうして欲しいと思っていることも感じ取れるできるようになってきます。
ご飯が欲しいときや散歩に行きたいとき、遊んで欲しいときなどに、愛犬がどんなしぐさを見ておき、愛犬が嬉しい気持ちになるときのしぐさを知っておきましょう。

しぐさから好きなことがわかる犬

犬がそういった嬉しい気持ちになるときのしぐさを感じ取れるようになっておけば、暮らしの中で犬の「好きなこと」が次々見つかってくるはずです。犬の「好きなこと」は、しつけのご褒美だけでなく、嫌なことがあったときの気分転換にも使えるので、たくさんあればあるほどいいのです。ぜひ、愛犬の「好き!」の気持ちをたくさん感じ取れるようになっておきましょう。

犬は「わかってくれる」飼い主をどんどん好きになる!

犬がちょっとしたしぐさで見せる色々な感情は、なかなか一言では言い表せません。そんな言葉にしづらい感情は、飼い主だからこそわかってあげることができるもの。そして、わかってくれようとする飼い主を見て、愛犬はより飼い主への信頼を深めてくれるはずです。愛犬が健康で幸せに過ごせるように、愛犬のしぐさから気持ちを読み取る達人になりましょう!

東京大学農学部 獣医学専修を卒業後、大阪の高度獣医二次診療病院に勤務の後、渡米しミシガン州立大学、カリフォルニア大学 ディビス校にて、整形外科・再生医療の研究などに携わる。帰国後は、アメリカでの経験を活かし、川村動物病院の院長として、より良い地域医療の普及に邁進中。

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